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2020年4月13日 (月)

飛沫感染対策と空気感染対策の違いについて

皆様、お久しぶりです。

感染管理をしている方々は毎日コロナ、コロナと振り回されていると思います。

毎日、色々な質問を受けて対策を考えている中で思うのは、「今までインフルエンザの管理はどうしていたの?」とか、「え、結核感染対策はどうしていたの?」 など色々と思うことが多いです。

感染対策の中身自体は大きく変わることがなく、標準予防策に加えて空気感染予防策、飛沫感染予防策、接触感染予防策があります。

空気感染対策と飛沫感染対策は病原微生物が感染症患者の口から出てくる点は同じですが対策は大きく違います。

そのことをスタッフに話しても、話しても、話しても なかなか理解されないものと良く思います。本当に骨が折れます。

この機会に検査室で使用する少し分かりやすい資料を作成してみましたので参考になればと思います。

新型コロナウイルス感染症による緊急事態宣言が出されました。新規患者発生数が増加していますが、感染源不明の患者が増えてきています。

新型コロナウイルス感染症は飛沫感染予防により感染防止が可能ですが、一部の医療行為においては空気感染対策が必要です。

臨床検査において空気感染対策が必要な場面は以下になります。

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生理機能検査

・経食道エコー検査の挿管及び抜管時

・肺機能検査の実施時

・気管内挿管時や気道吸引のある場合

検体検査

・気道分泌物を扱う検査(結核菌検査など)

*新型コロナウイルス 感染症対策においては咳嗽の強い患者との接触時も該当します。

飛沫感染の場合はサージカルマスクで防御可能ですが、空気感染の場合はN95微粒子用マスク(以下N95マスク)の着用が必要です。飛沫感染と空気感染の違いは、患者さんから排出される病原体を含んだ粒子の大きさの違いにより対策が異なります

上気道(咽頭や口腔)では粒子は水分が多く、粒子が大きくなりサージカルマスクを通過ません。一方、下気道()では粒子そのものが小さいためサージカルマスクは容易に通過してしま(ほとんどが通過)。そのため、気管内挿管や気道吸引時、結核菌検査対応時はN95マスクを着用する必要があリます。また、患者にサージカルマスクを着用させることでも感染防止が可能です。

また、空気感染が考えられる場合は一定時間換気をすることで飛沫核は除去されます。

例)腹部エコー室、脳波室、心エコー室などは14分、肺機能検査室は23分など。

肺機能検査については高性能フィルターをかませて検査を実施するために、機器の回路事態の汚染はありませんが、フィルター装着部の脇から病原体を含んだ粒子が僅かながら漏れてしまうので空気感染対策が必要になりますが、そもそも肺機能検査を呼吸器感染症患者に実施は禁忌になっています。

新型コロナウイルス感染症流行期における呼吸機能検査の実施について:https://www.jrs.or.jp/uploads/uploads/files/information/20200327_statement.pdf

同じ口から排出される病原体ですが、医療行為により感染防止対策が少し異なりますので検査前に再確認を行うことが必要です。
なお、飛沫感染対策及び空気感染対策には、アイシールドの着用と同時に接触感染対策も必要になります。検査前後には手洗いもしくは手指消毒が必要です。
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