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2018年2月14日 (水)

AMR対策におけるグラム染色の位置づけ

先日の学会は皆様お疲れ様でした。

3日間のプログラムは盛り沢山であっと言う間に終わりましたね。
グラム染色カンファレンスはプラチナ化したチケットを獲得した参加者が大勢参加してくれました。いつも準備してくれている東京・神奈川の実務委員の方ありがとうございました。来年は100名以上入るお店を予定しております。宜しくお願いします。

20180210_000928 今年のTシャツはAspergillusの菌糸です。

学会は空き時間を利用して色々と聞いていましたが、やはり話題に上るのは抗菌薬適正使用チームの加算要件が公開された影響もあり、グラム染色をどのように使うのか?とい話題が多かったように思います。
個人的に8地区ワークショップでグラム染色とAMR対策についてポスター掲示させて頂きました。

Amr
近畿地区のポスターはここからダウンロード可能です。
グラム染色は微生物を確認して、診断を行い、起炎微生物であればそれに見合った抗生剤投与を行うというのが標準的な使い方ですが、別に微生物が見えなくても、それが診断に寄与することも大きな役割の一つです。

例えば、喀痰検査は肺に異常陰影があったり、呼吸器症状とともに気道分泌物が出るので色々な疾患の鑑別のため検査を行います。当然、間質性肺炎や肺水腫といった感染症以外の鑑別診断のため提出されることがあります。

その場合は質の悪い喀痰であれば、過剰な抗生剤投与がなされる訳ですので、真の細菌性肺炎より良質な喀痰提出が求められる訳です。

ただし、微生物の確認が無いのは

①見えない微生物は存在しないか(レジオネラ肺炎やマイコプラズマ肺炎など)
②見えるはずが見えなくなったのか(抗生剤の投与歴があり消失した)
③感染症以外なので見える筈がないのか(肺水腫、間質性肺炎、心不全、癌性リンパ管症など)

ということを考えていかないといけません。
感染症以外であれば早期に抗生剤投与は中止できるし、そもそも初期治療薬が不要かもしれません。

微生物検査ばかりしていると、喀痰が出てくるとあたかも起炎微生物を検出しないといけないのか?という錯覚に陥ることがありますが、実はそうで無いことが混じります。
医師が何を期待して喀痰検査を出すのか?考えて報告コメントに残すことも今後必要かもしれません。

いくつか、聞いていてそう思いました。

そのためには、胸部X線を読む力や身体所見を見る力も必要です。医師に教えて貰い、それをきっかけに自ら学び、喀痰グラム染色に必要な情報を加えていってほしいですね。

写真は菌が見えない特集です。

4①心不全

3 ②癌性リンパ管症

Photo ③レジオネラ肺炎

2 ④マイコプラズマ肺炎

4_2 ⑤抗生剤投与後で菌消失

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