今後の予定
微生物検査担当の皆様、GW真っ只中ですが出勤お疲れ様です。
微生物検査は主に急性感染症を対象にすることが多いため、予約検査なるものは存在しません。この結果で生命維持が困難になるという非常に緊急性の高い病態は少ないですが、連休なので微生物検査も連休対応ですという訳にもいきませんね。
私もずーっと休日出勤は絶えません。他部門の方から「連休なのに可愛そうですね。」と声を掛けて頂きましたが、微生物検査も臨床検査の一つを構成しているのですから、可愛そうも何も一体感の無いコメントを頂き少しテンションが下がりました。
さて、グラム染色ネタについて話をしていませんで申し訳ありません。実は今回もグラム染色ネタではありません。今後の予定です。
グラム染色に関連した講演依頼を頂きお話をする機会を頂きますが、予定について教えて欲しいと言われることがありますので、話せる範囲で掲載します。
2016年5月
・14日(土) 日臨技近畿支部医学検査学会 微生物シンポジウム
微生物検査の効率化と適正化 塗抹検査
・26日(木) 大阪府臨床検査技師会 微生物検査部門
ケーススタディで学ぶグラム染色の見方・考え方
・23日(土)秋田県臨床検査技師会 感染制御部門
ケーススタディー方式で学ぶグラム染色道場
ケーススタディー方式で学ぶグラム染色道場
秋田大学医学部医学系研究棟 14:00~17:00
・2日(金) 第65回日本医学検査学会
神戸国際会議場ほか
行列ができるスキルアップ研修会
・8日(土) 奈良県IC研究会 詳細未定
・16日(土) EBICセミナー神戸
グラム染色が役に立った症例の紹介
・29日(土) 奈良県臨床検査技師会 詳細未定
11月
・5~6日(土日) 日臨技中四国支部微生物研修会
開催場所:島根県 主に呼吸器感染について
・27日(日) 日臨技中四国支部医学検査学会 微生物シンポジウム
今年は他に学会などでお会いできれば良いなと思っています。
人見知りにつき無愛想な返事をすることがありますがご了承ください。
写真は喀痰グラム染色で確認された肺炎球菌のムコイドと非ムコイド株の比較です。
ムコイド株は、主に血清型3型が多く、中耳炎ではムコースズ中耳炎を起こします。まだペニシリン耐性が少ないのも大きな特徴です。
莢膜が分厚い分治療が難渋することがあるらしいです。ムコイド株をグラム染色や培養で確認できた場合はムコイド株とコメントを加えるのも良いでしょう。
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コメント
師範手前様
病院検査技師に長期の休みは今のところ夢ですね!
ところで、肺炎球菌以外にも、緑膿菌、インフルエンザ菌などムコイド株が存在しますが、そういった株が検出された場合の付加コメントはどういった内容が良いのでしょうか?
投稿: ゆうがパパ | 2016年5月 7日 (土) 13時06分
ゆうがぱぱ様
コメントありがとうございます。
他のムコイド株について付加コメントをどこまで行うかはハッキリした規定がありません。
Klebsiella pneumoniaeは莢膜過剰産生菌は全身播種が問題になったり、治療期間が長くなったりするので、コメントを加えた方が良いと思います。肝膿瘍、肺膿瘍、脳膿瘍は結構ヤバイですね。
Pseudomonas aerginosaはムコイド株はバイオフィルム形成菌として報告することがあります。予後がどれだけ変わるか知りませんが、そこまで重要では無いと思います。ただし、感受性検査に進んだ場合に実施しにくいため内部コメントを書くことは重要です。
Heaemophilus influenzaeは莢膜産生が強い場合は可能であれば莢膜血清型は調べると良いと思います。特に血液から分離される菌は調べることをお勧めします。ご存知の通り肺炎は無莢膜型が多いので調べる価値がどこまであるのかわかりません。Hibワクチンが普及しこの頃見なくなりましたね。
投稿: 師範手前 | 2016年5月 7日 (土) 15時19分
師範手前様
お返事がすっかり遅くなってしまい、申し訳ありません。
貴重な情報ありがとうございます。
今後もよろしくお願いします。
投稿: ゆうがパパ | 2016年6月 8日 (水) 16時29分