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2016年1月20日 (水)

平成28年度診療報酬改定の情報

次回の診療報酬改定について情報が徐々に公開されていますが、本日1月20日の中央社会保険医療審議会の内容が一部公開されていました。

http://www.mhlw.go.jp/file/05-Shingikai-12404000-Hokenkyoku-Iryouka/0000109793.pdf

今回は全体では本体部分が0.49%アップとされていますが、薬価の引き下げ幅が大きく実質マイナス改定と言われています。
微生物検査の動向はどうでしょう?

前回はグラム染色が上がりました、血液培養の2セット採取が請求できるようになり、結核菌液体培養も医療技術としての評価も高く上がりました。

今回、グラム染色については再評価できる医学的な有用性が示されていないということで今回の改定では評価を行わないと回答が出ていました。実質保険点数のアップは無いということです。残念ですが、過去25点まで下がった時に比べると未だ良い方です。もう少し根付いてくれることを期待しましょう。

じゃ、高い評価を得ているのは何かあるでしょうか?優先度の高いと考えられる微生物検査は以下のようです。

・呼吸器材料を除く細菌培養・同定検査
・抗酸菌液体培地法(前回に続いてです)

これだけでも結構な増収が見込めそうですね。

また、本年度から始まった検体採取ですが、鼻腔・咽頭拭い液の採取が保険収載されそうです。これで臨床検査技師が採取をすると自ら保険算定できることになりそうですね。
また、耐性菌のスクリーニング(MBLとESBL)、耐性遺伝子検査について保険収載できないものか答申が行われていたようですが、評価対象から外れました。遺伝子による微生物同定も評価対象から外れてしまいましたが、やっていることは正しいと思いますので、継続して検査は続けていきたいと思います。そして皆さんと評価して貰えるような内容を提示していき、患者さんへのフィードバックをしっかりしていく使命があると思いますので、皆様頑張りましょう。

グラム染色の点数がアップしないですが、これは先日FBに掲載したものです。
菌の情報以外でも色々と病態把握できる情報は多くあります。多核的に観察していきましょう。

グラム染色を通して症例を斜め読みしていると感染症以外の疾患が分かることがあります。

下記の写真はコレステリンクラフトと言うもので、血管破錠に伴う出血が原因でコレステリン結晶が析出し、染色をすると結晶成分が抜けて見える現象です。このスライドで悪性腫瘍との関連性について指摘することができました。

主に腫瘍に伴い集積した組織球や細胞融解に伴って析出した脂質成分の過剰な蓄積が伴うことで確認されることがあります。

感染症の場合も組織球が多量に集積するような疾患ではこの現象が見られるようです。そのため組織由来の体液などでこの像が見られると腫瘍性病変を鑑別にあげる必要があります。

http://blog.livedoor.jp/garjyusaiga/archives/52267341.html

血管に蓄積するとコレステリン塞栓症を起こすことで有名ですよね。

こういった像は、我々に何らか情報をもたらしてくれますので大事にしていきたいと思います。


2_2その1

Photo_2 その2

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