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2011年10月11日 (火)

ICMT講習会・地区研修会終わり

土日は臨床微生物学会のICMT講習会・地区研修会でした。今年は当初福島県で開催予定でしたが、東日本大震災の影響で急遽神戸開催になりました。http://www.jscm.org/m-info/71.html

耐性菌の簡易検出法から、MALDI-TOF MSまで簡単な実習を行いました。私はグラム陽性菌の耐性菌簡易検出について実施しましたが、MRSAの判定、マクロライド誘導耐性、腸球菌のアミノグリコシド高度耐性についての担当でした。グラム陰性菌はカルバペネム耐性菌オンリーでしたが少し難しかったかも知れません。

 さて、途中で『こんな依頼をどうするのか?』というコーナーについてもさせて頂きました。

日常微生物検査をしていて気になることがあると思います。

 1)検査の依頼が今ひとつはっきりしないよな。

 2)材料採取がどうしようもなく悪いんだけど、このまま検査を続けて良いのだろうか。

 3)臨床的意義が明らかに低い材料だけど培養を本当にするのだろうか?

 微生物検査室で思っていても、本当に感染症診断のために必要なのかも知れません。逆に、一応・・・というそもそも不安解消のための培養検査なのかも知れません。

 頂いた検査材料は微生物検査室や臨床現場に必要なのは当たり前でしょうが、最終的に患者さんにとって必要なものでありたいと思います。

 

設問の一つに

 IVH先端培養が提出され、菌が発育してきました。菌は同定の結果、大腸菌でしかもESBLという設定です。主治医への報告しなきゃと思い、提出医を見ると、『これって起炎菌かなあ?』と尋ねて来る先生です。というのを入れました。あるあるネタですが。

 躊躇わずに『起炎菌でしょう』とか、『コンタミじゃ無いですか?』とか気軽に言える状況では無いでしょう。だって、カテーテル先端から大腸菌なんてことは少ないでしょうし、血液培養から大腸菌が出るとほぼ起炎菌なのですから。

 こういったときにどう答えるか?どう起炎菌かどうかについてアドバイスが出来るか?などについて考えるようにしました。

 簡単には、

 ①IVHを培養した方法は何でして、起炎菌を疑う場合はこういう結果です。

 ②そもそもIVHの刺入部位はどこなのか?問い合わせる。鎖骨下であれば大腸菌が出ることは考えられないので、起炎菌の可能性が高くなる。

 ③菌は外壁についていたものか、内腔に汚染があり感染したものか?輸液汚染は無いのか?

 ④血液培養は同時に同時に採取されているのかどうか。

 とか、未だ色々ありますが起炎菌であることを考える場合、培養に関わる色々な要素が入り混じってきます。このような内容について普段から情報共有されていれば直ぐに解決しそうな内容です。

 材料は無下に『あ、悪いので採りなおし』という極端な対応では無く、患者さんにとって不利益に働く要素が高いか低いか考えてアセスメントすることが必要なんでしょうね。

 抜いたから出してという、言わば記念培養はもう時間もコストも無駄あだから止めにしましょう。本当に培養を必要としている患者さんの検査に時間を掛けれるように工夫も必要です。

 写真はカテーテルをフラッシュして沈渣を染めたものです。ブドウ球菌が沢山見えてそのまま報告です。カテーテル血を採取して染めた場合ある程度分かるという報告もあり、実践しております。

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