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2011年2月27日 (日)

希少感染症診断技術研修会

本日、国立感染症研究所で希少感染症診断技術研修会でした。私は微生物検査室と臨床、保健所、地方衛生研究所、大学病院の繋がりについて、Clinicalな話に沿って話をしてきました。希少感染症診断技術研修会は毎年、地方衛生研究所や保健所の技術者に向けて座学研修の形でしているようです(知らんかった)。今年度から院内感染対策についても講習が必要と言うことで情報センターのT屋先生より依頼を受けました。検査室と臨床医と言うことで、臨床医は市中病院で経験のあるFETPG先生。GGコンビ(勝手につけました。すいません)で参りました。

私の話は


1)収益の無い検査項目は市中病院でルチン化するのは難しいこと
2)
院内感染対策をすると余計な出費は無くなること(自院のデータで説明)
3)
抗菌薬適正使用とアンチバイオグラムの近い道
4)
感染情報レポートの意味
を下りに、自院のデータと引用文献併せ
5)
劇症型溶連菌感染症と検査室の関わり
6)
薬剤耐性大腸菌と疫学(MLSTも)
7)
肺炎球菌性髄膜炎と血清型、薬剤耐性(病因の推測と合併症から推測する重症度)

をお話ししました。地方衛生研究所や保健所の参加者は医師もいらっしゃいますが、臨床経験の無いresearcherの方も多くいらしたようです。出来るだけ臨床現場で困っていること、保健所に協力して欲しいと思ってることをコンパクトにまとめました。これぞ、The clinical microbiologyって勝手に思ってますが。
遺伝子検査については、研究所の方たちにもお手伝いして欲しい事も多くニーズはどこに?とポイント整理したつもりですが30分で3例は詰め込み過ぎたかも知れません。このブログ見ている人どうもすいません。次年度は出直しです。
今日1日この希少感染症診断技術研修会に参加しましたが、どれもこれもタイムリーな話。薬剤耐性腸内細菌、多剤耐性アシネトバクター、溶連菌に淋菌。肺炎球菌とインフルエンザ菌はワクチンの話絡めて。本当に有意義な1日でした。
少し紹介を。

・肺炎球菌はST320が問題で血清型19Aが心配だという話

・日本で検出されたNDM-1は大腸菌ではST10138

・肺炎桿菌はST14147340ST14クローンの拡がりが懸念されているクローンで注意する

・アシネトバクターはST92CC92

SalmonellaShigellaに耐性遺伝子を授受させないには?

・食品や動物のESBL分布について。

オープン参加OKにして欲しいですね。

調度、国立感染症研究所ということで今までお世話になった各方面の専門家の方、2009年の新型インフルエンザ地パンデミック時にお世話になった方、元の方、実はブログ愛読者ですという方にお会いする事が出来ました。今まで色々な人と知り合いになり大切な財産なんだなと思いました。これからも付き合いは大切にしなきゃあかんなあと感じた1日でもありました。

今後ともブログ共々宜しくお願いします。

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コメント

いつも勉強させて頂いてます。アシネトバクターはESBLとかampC,メタロという分類はしないのでしょうか。腸内細菌と非発酵菌とではスクリーニングが違うので、ESBL、ampCは腸内細菌だけで分類すればいいのでしょうか?細菌検査室に従事して4年で、いまさらなのですが。

投稿: ムヒョッホ | 2011年2月28日 (月) 19時14分

アシネトバクターにもMBLが多数報告ありますし、外来の遺伝子挿入に伴う耐性菌の確認も厳密には必要でしょう。表現型で分かれれば(ダブルディスク陽性とか、SMA陽性とか)良いのですが、IPM 耐性はIMPとOXAに集中していることを考えれば、後回しでも良いのかと思います。外来遺伝子挿入をどれだけ見逃さないかが大切になります(KlebsiellaのCEZ耐性とか)。CLSIが危惧しているのは市中感染症の主たる菌種でも耐性菌と思います。最近はampCとESBL同時産性の場合はMICでの区別しにくいと言いますし。Enterobacterは最たるものです。

投稿: 師範手前 | 2011年2月28日 (月) 22時10分

もちろん、基準値はありませんので阻害など見るしかありません。

投稿: 師範手前 | 2011年2月28日 (月) 22時12分

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