今週は第22回臨床微生物学会総会
年始め最初の学会はいつも臨床微生物学会です。今回は岡山県で開催されます。
今回で第22回を迎えます。今年のテーマは「検査から診断,そして感染制御へ」で、臨床的に重要性が増してきた薬剤耐性菌を包括し、臨床微生物学について考えていく内容になっています。
毎年のことながら沢山のセッションがあり、分厚い学会誌肩手に走りまわなければなりません。私は個人的にポスターセッションをいつも楽しみにしております。内容は勿論のことですが、ポスターの色調、配置なども見て、訴えているポイントを見ながらプレゼンテーションスキルを高めようと思っているからです。
皆さんは何を楽しみにされていますでしょうか?
今回、私の担当は寄生虫のWSと第2回感染症学セミナーであります。
・寄生虫WS:コンベンションセンターの407会議室 8日(土)9:00~9日(日)13:00
・感染症学セミナー:コンベンションセンターのコンベンションホール 8日(土)15:00~17:30
寄生虫WSではアメーバ肺膿瘍の症例提示をさせて頂きます。アメーバ肝膿瘍はあっても肺膿瘍は本当に稀な感染症になってしまったようです。今はCTやMRIのような画像診断が進み、発見が早く、そこまで浸潤するようになる赤痢アメーバ症は少ないとお聞きしました。何かディスカッションが出来ればと思っています。
感染症学セミナーは今回呼吸器感染症をメインに取り上げます。私の担当は「・・・・・(内緒です)」。当日のお楽しみです。今回はキーパット方式で解答をしていきますが、インタラクティブセッションでもあるので会場の参加者に直接意見を聴くことがあろうかと思います。その時はご協力お願いします。ただ、私の症例は本当にコモンな症例であり、普段実施している内容や意見について答えて頂くだけになっています。変な内容は思いっきり突っ込んで下さい。私を入れて3つのセッションを設けています。楽しみですね。
それでは、当日学会場でお会いしましょう。
写真は全然関係ありません。たまたま休日出勤している時に陽性になった血液培養です。
染めてみると「おやおや?」。腸内細菌では無いことが分かりましたが血液培養は好気、嫌気共に陽性です。どちらかと言えば、好気の方が菌数が多いような。皮膚科でステロイドを入れて長期入院している患者で、下痢が多いとの情報。「緑膿菌でしょうね。もしかして嫌気性菌も今は否定しきれないのです。」と正直にコメントをし、CAZ+CLDM+AMKで開始となりました。結局、緑膿菌でした。しかもカルバペネムのみ耐性で・・・。カルバペネムは万能ではありませんという教訓が伝えられて良かったと思います。
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