新潟にお伺いしました
新潟臨床微生物研究会に伺いました。
少し緊張したのと、当直明けのためカツゼツ悪くすいませんでした。
新潟では、一昨年に引続きグラム染色の話でした。新潟はグラム染色については眼が肥えているので少し難しい内容にしました。でも初級者も放っておくわけにもいかないので少し初級者向けの内容も入れないといけないこともあり、少し初級者向けの話も入れました。
当日講演に使ったスライドです。下の写真はVAPから菌血症になった事例のグラム染色ですが、この時点でそれぞれ推定菌を報告出来るでしょうか?
最低限可能なことはグラム陰性桿菌という報告でしょう。果たして緑膿菌を含め、非発酵菌として医師に情報伝達が出来るか?が、ポイントになります。それは、簡単そうで難しい内容です。
非発酵菌を疑う場合ですが、血液培養の写真を良く見ると、菌が集族しています。非発酵菌は結構集族する傾向が多いと思います(思いませんか?)。また、腸内細菌群に比べ、染色性が弱く、小型な菌として確認出来ることがあります。これに、カルチャーボトルの性状(陽性ボトルの種類、時間、ガス産生など)を加えて考えると非発酵菌とより推測出来ると思います。
ただし、アシネトバクターは丸く陽性菌と見間違えるほど小型ですので一つ覚えるポイントです。
しかし、痰グラム染色ではそれを判断することは難しいし、他に菌も出てくることもあり、悩んでしまいます。痰グラム染色では白血球の多さを報告することが、重要な情報になるので忘れないようにしましょう。
医師に起炎菌について尋ねられた場合、グラム陰性桿菌で菌は推測出来ませんが、白血球がいが多いですと報告すれば良いでしょう。また、血液培養のグラム染色を見る頃は痰の培養せ推定出来る菌があると思います。多いに参考し、急ぐ症例の場合は中間報告で推定菌を報告しましょう。最終結果を待たずに治療変更出来て救命可能な症例は多いと思います。
下記はホテルより見た新潟の風景と帰りの飛行機で見た富士山です。
新潟では懇親会もいつもながら楽しく過ごさせて頂きました。そのためか、いつも新潟の風景はあまりゆっくり見れません。景色が良い時は佐渡や油田が見えます。
また、お土産は加島屋さんの鮭フレークは必須アイテムです。
新潟の皆様、今回は本当にお世話になりました。
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