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2010年9月17日 (金)

NDM-1のスクリーニング検査

少し前にNDM-1の検査についてまとめましたが、NDM-1保有の菌は菌種や菌が検出(感染)していた経緯により表現形が変わるようです。

Klebsiella pneumoniae肺炎桿菌ではメタロβ-ラクタマーゼ産生菌のスクリーニングとしてのSMA法で偽陰性となり引っかからない可能性があるという内容を書きました。しかし、Escherichia coli大腸菌では少し異なる表現形になることが分かりました。

以前記載したように、SMA法はCAZととの相乗作用により阻害を見付けメタロβ-ラクタマーゼの検出をします。NDM-1の場合は、酵素を複合に持っていることもあり、添付文書にあるように、CAZでの検出やディスク間を25mmという基準を遵守すると偽陰性になることが分かっています。SMA法と対象にするディスクはIPMにしてしてみると良いのは分かっていますが、今回、ディスク間を25mm以下にすると菌種によっては陽性になることが分かったようです。

http://www.nih-janis.jp/material/material/NDM-1%20SMA.pdf

東邦大学医学部の石井先生と国立感染症研究所の荒川先生より情報頂きましたので掲載します。ありがとうございます。

今後の情報収集も必要です。

厚労省の多剤耐性菌情報

http://www.mhlw.go.jp/bunya/kenkou/kekkaku-kansenshou19/multidrug-resistant-bacteria.html

院内感染対策サーベイランス事業

http://www.nih-janis.jp/

Ndm1 肺炎桿菌のNDM-1

Ndm1_2 大腸菌のNDM-1

Smandm1 SMA法を用いた場合の検討

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