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2010年8月12日 (木)

カプノサイトファーガ感染症

昨日、TVでカプノサイトファーガ感染症についてやっていました。背景には菌のグラム染色所見。グラム染色って、視聴者にはインパクトあるコメントなんですね、と改めて思いました。

さて、グラム染色を掲載します。違いが分かるでしょうか?多くの人は分からないと思います。

話題のカプノサイトファーガは、人の常在菌としてのもの(誤嚥性肺炎を起こす)もあり、カプノサイトファーガ=動物とは直ぐに言えません。

Photo 動物のカプノサイトファーガ(話題のC. canimosus)

Photo_2 人のカプノサイトファーガ

流石に、大きな特徴も無いグラム陰性桿菌。強いて言えば、染色性が悪く動物のカプノサイトファーガは湾曲しています。

この菌は培養すると少し違いがでます(動物の方が発育が弱く、遊走することが多い)ので、翌日発育しなければ嫌気性菌なども想定しながら同定を進めます。また、稀な菌なので同定キットの精度は低く、やはり患者背景に応じて解釈していく必要がありますよね。

良く見ても分からない人は、グラム染色ではマダマダ修行が必要ですよね。

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グラム陰性菌」カテゴリの記事

コメント

 ・・・カプノサイトファーガ???といった状態です。
 全然、全く修行不足です。顔を洗って出直してきます。

投稿: 三省 | 2010年8月13日 (金) 23時47分

厚生労働省のホームページで、動物由来感染症のところでちょこっと勉強しました。犬や猫の咬傷で感染するとのこと、免疫状態の低下した人では敗血症や髄膜炎になることがある・・・怖いですね。頭に置いておきます。
 猫の咬傷というと、Pasteurella multocidaとなんとかの一つ覚えのように思っていました。同じグラム陰性桿菌のようで・・・
 このあたり、検査センターに提出するときに、猫に咬まれた傷からの排膿、というような情報を明記すれば、鑑別菌種として意識して同定してくださるものなのでしょうか?

投稿: 三省 | 2010年8月14日 (土) 00時08分

どうやら動物のカプノの場合、発育が遅いこともあり発症はパスツレラより遅いようですね。(N Engl J Med 1999;340:
85-92.)
犬猫で噛む位置も違うようですね。


パスツレラはやはり多く発生しますが軽症のことが多いようで・・・でも大動脈瘤を起こすことも(Clinical Infectious Diseases 2000;31:e1–2)

忘れてはならないのはBartonellaですよね。血液培養で1ヶ月もかかるので依頼時はしっかり情報を伝えないと5日で「発育なし」で帰ってきますよ。(CMR,Apr. 1997, p. 203–219)

投稿: 師範手前 | 2010年8月16日 (月) 23時48分

師範手前様、皆様

犬猫に咬まれて、整形に受診検査を急ぎます。
確かにエピソードから、急ぐべき処置が必要なことは分かって
いてもその方向に知識向かない場合話になりませんよね。

当院も過去にERを経験していますが、いかんせん本人の事情
とか基礎疾患の元々の事情で、結構、後手後手の対応となり
悩ましい症例を経験しています。

特に猫の咬傷は手の指とか、抹消を咬み、骨まで達していることがあり、注意が必要と強く感じています。

当院で最近、2例経験しています、それも本人の都合上診察を
継続できない症例で、悩ましい話でした。

投稿: 倉敷太郎」 | 2010年8月17日 (火) 22時33分

パスツレラとカプノは培養で、バルトネラはPCRでねらいます!前にリンパ腫疑いでリンパ組織からバルトネラをPCRで検出しました。って感じですかね。。。背景が重要な感染症ですね。このような感染症は1つのツールだけでは診断できないので、いくつかの検査アイテムが必要です。アイテムってほんと重要ですよ~

投稿: 大阪人 | 2010年8月17日 (火) 23時00分

大阪人様

検査アイテムは重要かつ力強い助けにはなります。

ME的状況ではグラム染色+疫学診察でかなり絞りこみで確信したいです。

師範さまの 動物とその他のカプノとのグラム染色像は今後の
診療へのアプローチを考えさせられると思ったのは私だけでしょうか。

投稿: 倉敷太郎 | 2010年8月18日 (水) 20時55分

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