« 微生物新人研修会 | トップページ | 無理して起炎菌を決定しない局面 »

2010年6月 2日 (水)

結核菌の塗抹染色

4月から蛍光染色に集菌法を実施すると集菌加算が採れるようになりましたね。

今まで単価が安いが設備と労力のかかる検査内容でした。

とはいえ、蛍光法で結核菌を検出している施設は、まだまだ少ないと思います。蛍光顕微鏡は高いからです。普通の顕微鏡でも『高い!』と言われる状況なのに、蛍光顕微鏡なんて理解不能なところは多いと思います。ここからは細菌検査室のパフォーマンスをどうするか?という題目にあたります。がんばりましょう。

ところで、蛍光法で結核菌を見たことが無い人は沢山いるだろうと思ったので掲載することにしました。菌量は200倍で見れば良いので非常に効率的です。倍率が低いから確認出来るの?という疑問なんて見れば払拭されます。

蛍光染色は偽陽性の問題もあります(普通のチール・ネルゼンもありますが)が、見易さと菌量はチール・ネルゼン法より良いと考えます。蛍光法で見た後に同一箇所をチール・ネルゼンで見たら染まらないなんてのもあります。結果的に培養検査の結果を合わせて見ればやはり結核菌だったなんてこともあります。

下記に掲載しますので比べてください。同時にグラム染色も掲載します。グラム染色で抗酸菌を見抜く力も養うようにね。

Photo 蛍光500倍500 チール・ネルゼン500倍Photo_2 グラム染色600倍

|

« 微生物新人研修会 | トップページ | 無理して起炎菌を決定しない局面 »

グラム陽性菌」カテゴリの記事

コメント

ご無沙汰に書き込みします。
結核の検査はいま自分の中でややhot topicsです(理由は多分そのうちお分かりになると思います)。
さて、ウチでは蛍光法をやっているのでだいたいどこでもやってるもんだと思っていました。感染症診療ならまだしも、微生物検査は他院の状況はほとんど知らないので参考になります。

さて、「蛍光染色に集菌法を実施すると」とありますが、教科書にはチール・ニールセン染色であっても「検体を遠心して集菌する」ことにより(その検体が何であれ)、検出感度が上昇するとありました。そこでご質問です。

(1)今回の加算は「集菌」することに対する加算なのでしょうか、それとも「蛍光染色」することに対する加算なのでしょうか?

(2)喀痰でチール・ニールセン染色するときに検体を処理・遠心して集菌している施設はありますか?

ウチもそうですが、まずスクリーニングを蛍光染色で行い(感度が高いので)、陽性の場合にチール・ニールセン染色で確認する、という流れで検査を行うのが通常だそうですがそうなんでしょうか。逆にチールで陰性で蛍光染色で陽性というパターンはないのでしょうか(上のスクリーニング行程を行っている限り、そういうことがあっても気づかないでしょうが)。

投稿: ID CONFERENCE管理人 | 2010年6月 2日 (水) 07時41分

帰ってきたID CONFERENCE管理人さま ウルトラマン的なネームに愛着が湧きます。

さて、質問事項ですが

(1)今回は集菌することじたい加算対象になります。蛍光法は元々普通のグラム染色より高目に設定されています。同時算定は出来ません。集菌というのは遠心という断りがありませんので、菌を集める行為(例:共沈剤やマグネットビーズなど)でも加算が可能と思います。しかし、現状遠心機での集菌が普通になります。
http://www.mhlw.go.jp/shingi/2010/02/dl/s0212-4m_2.pdf

(2)チールでも遠心ということは特に規定はありませんが、遠心の方が理屈上菌の検出感度が高くなります。昔の直接塗抹に比べ10の2乗から2乗は変わると思います。なので、普通はチールでも集菌を実施しています。しかし、未だガフキー号数で報告している施設はしていないのかもしれません。遠心するにあたり普通の遠心機では職業感染や菌の生存(冷却しないと死滅します)に影響があるので。

うちではスクリーニングで蛍光を見て、陽性であればチールの2重染色をしています。同じスライドで重複して見ても確認出来ますので、スクリーニング時に目盛りを記載して位置を覚えます。スライドを変えると食い違いが多くありますので、必ず同一のものを使用します。これは初回陽性時のみで、以後菌が既に確認されている場合はチールを実施していません。今まで蛍光で陽性、チールで陰性はあっても逆はありません。
うちは結核病院なので通常の施設より結核菌を見つけるスキルた高いです。

ガフキー陽性ですという報告は非常に勇気の要るもんですよ。

投稿: 師範手前 | 2010年6月 2日 (水) 12時27分

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




« 微生物新人研修会 | トップページ | 無理して起炎菌を決定しない局面 »