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2010年1月25日 (月)

尿路感染症診断のためのグラム染色④

尿の貪食像ってあまり見ないですよね。

尿中では浸透圧の関係で貪食能が落ちることが報告されています。

INFECTION AND IMMUNITY, Jan. 1993, p. 8-12

上行尿路感染で、侵襲性のある病気の場合は貪食像が見られることが多いようです。菌が器質に直接障害を起こしたり粘膜下組織の感染を起こしやすい環境だからでしょうか。良く分からないので自分で貪食像のデータも調べました。

尿検体全体の貪食率22%でした。

Primaryな外来で単純性尿路感染症の場合は 44%
バルン留置者で新たな感染をうたがった場合   77%
腎盂腎炎疑い腎盂カテーテル尿を採取した場合 88%
急性腎盂腎炎など上部尿路感染を強く疑う場合には貪食率は上がりました。自分でも勉強になりました。
こんな像は深刻な病状なのかも知れませんね。
今週の臨床微生物学会ではこんな話もしようと考えています。
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