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2009年12月24日 (木)

ハイリスク者

以前に、新型インフルエンザ罹患後の細菌性肺炎があることを案内しました。

http://gram-stain-id.cocolog-nifty.com/blog/2009/10/post-37dd.html

新型インフルエンザも11月から12月にかけて一時的なピークを迎えたようです。これからは季節性インフルエンザのピークが来ようとしていますが、本当に来るのでしょうか?些か疑問もありますが、新型と季節性の2つが流行している国もあるようですので、油断は禁物です。ましてや、この一時的に緩んだ時期に、インフルエンザ対策を整えたり、二次性肺炎としての細菌性肺炎が来た場合に、早期に何が出来るかトレーニングすることも重要では無いでしょうか?グラム染色もそのアイテムの一つです。

当院にも新型インフルエンザの重症例は散見されます。医師は相談時に『○日前にインフルエンザと診断され、呼吸状態が悪くなってレントゲンと撮影すると肺炎のようなのですが・・・、一応喀痰出そうなので観てくれますか?』という依頼もちらほら。

この場合は、『インフルエンザ罹患後』というキーワードを貰っていますので、最初に見つけようと思う菌は

 ①黄色ぶどう球菌(MRSAも含む)http://www.cdc.gov/ncidod/EID/vol12no06/pdfs/vol12no06.pdf

 ②肺炎球菌

http://www.cdc.gov/mmwr/preview/mmwrhtml/mm5838a4.htm

 ③インフルエンザ菌

インフルエンザ菌命名の由来がインフルエンザ様疾患に多く存在したから。

の3つになります。患者背景に合わせて他の菌も出てきますが、抑えておく菌はこの3つでしょう。

先日、SLE外来治療中の30歳代女性が、肺炎で来院されました。プレドニゾロンとシクロスポリンを内服中のことで、2日前にインフルエンザ様症状が出て、近医で迅速陰性となり、自宅療養中だったとのこと。抗インフルエンザ薬は内服中のようです。

インフルエンザ迅速検査を一応したら陽性!続けて喀痰が届いたので、菌を調べようとグラム染色を見たところ下のようでした。そうです一面の『肺炎球菌!!』。少し背筋がゾッとしました。主治医に『間違いなく肺炎球菌で、問題の黄色ブドウ球菌はグラム染色では確認出来ません』と伝え、血液培養を採取して、ABPC/SBT(ABPCでも良いか?)を使い数日様子を見ることに。主治医には『血液培養陽性なら直ぐに連絡します。髄膜炎は無さそうですよね?』と、問いかけ電話を切りました。髄膜炎は無いようです。

もし黄色ぶどう球菌が多数なら、市中MRSA肺炎も考慮すべきだと感じています。特にこのように医原的行為が多く入っている方なら、リスクは上がります。

ただでさえ、インフルエンザのハイリスク者なのに・・・と心配しましたが、無事退院されました。良かったなあと思う瞬間です。

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グラム陽性菌」カテゴリの記事

コメント

I want to quote your post in my blog. It can?
And you et an account on Twitter?

投稿: Gumadoina | 2009年12月27日 (日) 11時04分

Ok, yes, my blog will rink on your twitter. But instractive rinkage only.

投稿: Gym trainer | 2009年12月28日 (月) 22時58分

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