色々あります
菌も色々ですが、症例も色々です。
検出菌は稀な菌が出る場合も、普通の起炎菌ですが出る部位が稀なのと、疾患が稀なのと色々あります。さらに複雑な疾患や複数菌出てきた場合は混乱しますが、基本は培養と感受性になるかと思います。
菌は同定をすれば分かりますが、そこまで待てない場合も多く、グラム染色が使われることが多いです。
これは先日高齢者に発生した陰茎部の膿瘍です。膿瘍?といっても陰茎に何故出来るのか?性感染症と思わせるのですが、グラム染色を見ると複数菌。
恐らく何かの拍子に尿路感染になり、ろう孔など開いたのでしょうか?
こういう場合は主治医と話、知りたい菌と臨床症状を擦り合わせることが大切です。それはGive&Take、躊躇なく聞くようにしましょうね。
結局、他院でのバルンの留置が悪く、そこから膿瘍形成に発展したそうで、疾患も色々だな?と思いました。
それを聞くと、腸内細菌に加え、ブドウ球菌や緑膿菌をどう考えるかになります。治療は排膿して抗菌薬ですが。
ブドウ球菌と腸内細菌は分かりますが、緑膿菌は居るのでしょうか?これでは目測は付きませんが、尿も並列して見ることは必要でしょう。
比べれば同じような菌だとは分かりますよね。それだけ分かればこの場合は十分では無いでしょうか?
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