« 2009年11月 | トップページ | 2010年1月 »

2009年12月31日 (木)

大晦日

グラム染色道場愛好家の皆様、本年も盛り上げて頂きありがとうございました。

早いことでブログ立ち上げてもう直ぐ3年経ちます

http://gram-stain-id.cocolog-nifty.com/blog/2007/03/post_cd05.html

長い道のりでしたが、どうにかネタ切れを起こさずここまで来ました。

今後もパワーアップを図りたいと思いますし、グラム染色の凄さ、醍醐味を皆様に伝授出来ればと思ってます。

本年はとりあえず臨床微生物学会にてグラム染色の話を頂いていますので、時間がありましたら来て下さい。またケースカンファも担当です。日頃見ている検査結果(途中もそうですが)をどう考えて介入するということを話する予定です。宜しくお願いします。

写真はMRSAの膿胸です。難治性ですよね・・・。

グラム染色ではせめてブドウ球菌とコメント付加しましょうね。小さいことですが、大きなアウトカムを生み出しますよ。

Mrsa2

| | コメント (3)

2009年12月30日 (水)

ブログリンクです

感染症不定期日報というブログを紹介します。

感染症診断治療についての文献の紹介と解説があります。まだ、始って間もないようですが、1つの記事は濃厚です。勉強になります。

一度ご覧あれ。

中にESBLについてのものがあります。リンクしたツイデニ。

下記はESBLの検出歴が数回ある反復性腎盂腎炎の患者の尿です。今回も発熱と腹痛を主訴として来ました。尿は尿路変更もあるので、キレイなものでは無いかも知れませんが、一応グラム陰性桿菌が沢山あります。

前回のESBL感受性はLVFX:R、FOM:S・・・・。血液培養を採取して点滴開始です。

そういった時は、下記の記事が参考になるでしょう。

http://tothehappyfew.tea-nifty.com/_idfuteikinippou/2009/12/esbl-4cbd.html

感染症ブログも掲載しています。

http://blog.livedoor.jp/lukenorioom/archives/51512509.html

グラム染色としては、

 ①単一のグラム陰性桿菌が多数で、貪食像も見られる。

 ②複雑性の要素もあるが、今はグラム陰性桿菌のみ。

 ③緑膿菌のような染色性の薄い、細身のある桿菌は見えない。

より、前回のESBLの可能性が高いと報告し、あとは同定感受性を急ぐのみです。最初の分離培地にセフェムのディスクを置くとスクリーニングが出来る仕組み。年末で急ぐ場合は、こういったちょっとしたアイデアが大切になりますよ。

皆さんどうしていますか?耐性菌の早期検知。

Esbl ×200

Esbl1 ×1000

| | コメント (0)

2009年12月28日 (月)

細胞検査士との討論

先日、喀痰のグラム染色を見ていましたらこんなの見えました。

細胞検査士のところに行き、『何やろ?』、『dust cell(塵埃細胞)だろうと思うが・・・』と話しました。

普段見慣れないフクシンの単染色での判断。難しいようでした。

結論:dust cell(塵埃細胞)⇒しっかりとした痰が採れている証拠

でも、他部門、他の認定職の方とのディスカッションは楽しいと思う瞬間でした。勉強になります。

最後に関係ありませんが、メリークリスマス

1 ×1000

2400 ×400

| | コメント (0)

2009年12月24日 (木)

ハイリスク者

以前に、新型インフルエンザ罹患後の細菌性肺炎があることを案内しました。

http://gram-stain-id.cocolog-nifty.com/blog/2009/10/post-37dd.html

新型インフルエンザも11月から12月にかけて一時的なピークを迎えたようです。これからは季節性インフルエンザのピークが来ようとしていますが、本当に来るのでしょうか?些か疑問もありますが、新型と季節性の2つが流行している国もあるようですので、油断は禁物です。ましてや、この一時的に緩んだ時期に、インフルエンザ対策を整えたり、二次性肺炎としての細菌性肺炎が来た場合に、早期に何が出来るかトレーニングすることも重要では無いでしょうか?グラム染色もそのアイテムの一つです。

当院にも新型インフルエンザの重症例は散見されます。医師は相談時に『○日前にインフルエンザと診断され、呼吸状態が悪くなってレントゲンと撮影すると肺炎のようなのですが・・・、一応喀痰出そうなので観てくれますか?』という依頼もちらほら。

この場合は、『インフルエンザ罹患後』というキーワードを貰っていますので、最初に見つけようと思う菌は

 ①黄色ぶどう球菌(MRSAも含む)http://www.cdc.gov/ncidod/EID/vol12no06/pdfs/vol12no06.pdf

 ②肺炎球菌

http://www.cdc.gov/mmwr/preview/mmwrhtml/mm5838a4.htm

 ③インフルエンザ菌

インフルエンザ菌命名の由来がインフルエンザ様疾患に多く存在したから。

の3つになります。患者背景に合わせて他の菌も出てきますが、抑えておく菌はこの3つでしょう。

先日、SLE外来治療中の30歳代女性が、肺炎で来院されました。プレドニゾロンとシクロスポリンを内服中のことで、2日前にインフルエンザ様症状が出て、近医で迅速陰性となり、自宅療養中だったとのこと。抗インフルエンザ薬は内服中のようです。

インフルエンザ迅速検査を一応したら陽性!続けて喀痰が届いたので、菌を調べようとグラム染色を見たところ下のようでした。そうです一面の『肺炎球菌!!』。少し背筋がゾッとしました。主治医に『間違いなく肺炎球菌で、問題の黄色ブドウ球菌はグラム染色では確認出来ません』と伝え、血液培養を採取して、ABPC/SBT(ABPCでも良いか?)を使い数日様子を見ることに。主治医には『血液培養陽性なら直ぐに連絡します。髄膜炎は無さそうですよね?』と、問いかけ電話を切りました。髄膜炎は無いようです。

もし黄色ぶどう球菌が多数なら、市中MRSA肺炎も考慮すべきだと感じています。特にこのように医原的行為が多く入っている方なら、リスクは上がります。

ただでさえ、インフルエンザのハイリスク者なのに・・・と心配しましたが、無事退院されました。良かったなあと思う瞬間です。

Photo ×200

Photo_2 ×1000

| | コメント (2)

2009年12月22日 (火)

師走にて

師範と師走は良く似ているが似ていない。ブログを更新する時間が無くなってまいりましたが、頑張ります。

今年は、新型インフルエンザに始まり、新型インフルエンザに終わろうとしている。新型インフルエンザ対策は大切ですが、日常から行っていた難治性感染症になっている患者のケアに割く時間が圧倒的に減少した。自身の気持ちとしては残念になる。

本当はどちらが公益性のあるものかどうか不明確で悩むことも多い。

先日、悩みを厚労省の高山先生とFETPの豊川先生にお聞きしたところ、私とま逆の答えが返ってきて反省ばっかでした。皆さん社会現象のようになっている新型インフルエンザ対策には献身的で、負けてはいれなく思った次第です。高山先生には以下の本を紹介して頂き読みました。色々な人の思いなどが詰まっているもので、少し気持ちが楽になりました。

インフルエンザ21世紀(瀬名秀明さん:パラサイトイブの作者)

9784166607334_2

41m4hcs3bal__ss500_ 新型インフルエンザはなぜ恐ろしいか(押谷仁:東北大学)

土曜(19日)は健栄製薬さんの第2回感染対策セミナーで講演でした。

今回の事例を見つめ直してよりよい対策を練ってもらおうという企画です。

臨床検査技師ですが、対策について話をする機会を何回か頂いています。みなさん、技師さんが?と思われるでしょうが、私は当院で神戸で発生した事例を最初から受けて、院内の統括をしていたからです。担当の委員の交代などが重なり、私にお鉢が回ってきたためであります。今でも先陣で実際に関わっていますが、漸く落ち着きました。

最後に空気感染は無いのか?という質問を大久保先生に受けましたが、中々難しい話。実際、最初の受け入れで30名ほどすべての患者に会いましたが、途中までN95してましたが、それ以外は殆どサージカル対応でした。6月に厚労省の事業で抗体を測定したが陰性、感染の既往はありませんでした。サージカルで良いように思いますが、もう少ししたら成績が出ますのでお待ちください。

講演の内容は、6月ごろまでは、行動計画と実際の対応、10月まではこれからの対応について要望が多かったのですが、11月からはこれから強毒性が発生したら?とまた振り出しに。やはり、市中は今の新型のコントロールに慣れてきたのでしょうか?慣れは禁物です。

当日のスライドを下記に1枚掲載します。

これは平成20年作成のインフルエンザ施設内感染の手引きです。もう古いと思わず、見直しに大切なことが沢山詰まっています。一読下さいね。「20.pdf」をダウンロード 

当院でも合格は4点でした。

次は、1月23日 関西感染予防ネットワークです。またすこーし、違う話をします。

http://www.kipn.net/024.pdf

Photo

| | コメント (0)

2009年12月18日 (金)

閉塞して

先日ENBDチューブの閉塞で患者が運ばれてきました。血圧低下もあるようで、エンドトキシンショックでしょうか?

やや濁った胆汁が採取され、グラム染色をすることになりました。(こういう症例は決まって夜間に来る当院ですが。)

何を探すかです。

やはり、メインは腸内細菌でしょう。ビルレンスも高く、血液培養陽性にもなることも多い菌です。あとはチューブ(人工物)に関連した非発酵菌や、ブドウ球菌。また、逆流により腸球菌が上行感染を起こす場合もあります。

今回は色々と見えましたが、背景で白血球が非常に不鮮明です。これは膿瘍形成であることを示し、また古いものであることを示します。慢性的に炎症が続き、膿瘍形成をして詰まったのでしょうか。

不思議なものも見えますし。予想外の菌でしょうか?一応報告と思い、直ぐに伝えました例です。①②はカンジダ、③はさて?キニオンは陰性でした。

Photo_4 ×1000 その①

Photo_5 ×1000 その② 

600

| | コメント (3)

2009年12月16日 (水)

色々あります

菌も色々ですが、症例も色々です。

検出菌は稀な菌が出る場合も、普通の起炎菌ですが出る部位が稀なのと、疾患が稀なのと色々あります。さらに複雑な疾患や複数菌出てきた場合は混乱しますが、基本は培養と感受性になるかと思います。

菌は同定をすれば分かりますが、そこまで待てない場合も多く、グラム染色が使われることが多いです。

これは先日高齢者に発生した陰茎部の膿瘍です。膿瘍?といっても陰茎に何故出来るのか?性感染症と思わせるのですが、グラム染色を見ると複数菌。

恐らく何かの拍子に尿路感染になり、ろう孔など開いたのでしょうか?

こういう場合は主治医と話、知りたい菌と臨床症状を擦り合わせることが大切です。それはGive&Take、躊躇なく聞くようにしましょうね。

結局、他院でのバルンの留置が悪く、そこから膿瘍形成に発展したそうで、疾患も色々だな?と思いました。

それを聞くと、腸内細菌に加え、ブドウ球菌や緑膿菌をどう考えるかになります。治療は排膿して抗菌薬ですが。

ブドウ球菌と腸内細菌は分かりますが、緑膿菌は居るのでしょうか?これでは目測は付きませんが、尿も並列して見ることは必要でしょう。

比べれば同じような菌だとは分かりますよね。それだけ分かればこの場合は十分では無いでしょうか?

Photo_2 尿(×1000)

Photo_3 膿(×1000)

| | コメント (0)

2009年12月15日 (火)

長野にて

土曜は長野県臨床衛生検査技師会での新型インフルエンザ講演会で新型インフルエンザの行動計画から迅速検査まで話をさせて貰いました。

お世話して頂いた先生、本当にありがとうございました。

内容ですが、最近自分でも思うことですが、病原性が上がったような新型が出現した場合の身の振り方などはどうするのか?

5月の最初の受け入れは、海外文献はあるが、本当に合っているのかどうかも分からず訳して紹介し、導入するような仕事ばかりしていました。勿論ルチンはしてましたが。

本当に丸腰という言葉が良く似合う対策だったと思います。当時の資料がたまに出てきますが顔を隠したくなるような内容も多く、溜息をついたり、反対に今でも通用しているものもあったりと自分自身の反省も多いです。

臨床検査技師という職ですが、病院のトップで新型インフルエンザの国内初の感染事例を対応したというのは自分自身でもそうですが、自身に繋がっています。

今回の話はそんな、パニック時の人間心理と、転ばぬ先の杖をどう加工するのか、またどうして行政と現場は上手く行かない(今でも?)のかなどの要素を炙り出し、楽しく話をさせてもらいました。

当日、時間が無く会の途中で退席しましてすいませんでした。

またご意見頂戴出来ればと思います。

S大学のK先生、すいませんバタバタしてお話出来ず。また宜しくお願いします。

当日のスライドです。4月のフェーズ4に上がる前に実施していた職員教育用のものです。症例定義は違いますが、感染対策の指針はほぼ同じです。備えあれば憂いなしです。

今週は健栄のセミナーです。またまたインフルエンザの話ですが、お付き合い下さい。

Photo

| | コメント (0)

2009年12月11日 (金)

Providenciaの尿路感染症

先日、こんな菌が出ました。

Providencia stuartii 報告しても何?の世界でしょう。細菌検査室でもあまり確認しない菌の一つです。

この菌は簡単に言うと、ProteusやMorganellaと類縁菌になります。Proteusなら良く知っていると思います。

この菌は染色体性のAmpCβ-ラクタマーゼを産生し、ABPCや、第一、第二世代のセフェムに耐性を示します。最近はESBLとして検出されている菌もちらほらの院内感染を起こす起炎菌です。

Journal of the American Geriatrics Society,50,7,230 - 235

http://www.yoshida-pharm.com/information/dispatch/letter_36.pdf

詳しくは上記の文献を参考にして下さい。

グラム染色で確認しましたが、鑑別が難しいですよね。

Photo ×600

| | コメント (0)

2009年12月 9日 (水)

血液培養陽性時の報告

先日、こんな情報を貰いました。日本における血液培養の提出数が1ベッドあたり約8件。米国は約40件/ベッドと日本は約5分の1。米国は市中肺炎例の場合、グラム染色や喀痰培養検査を差し置いて血液培養が最上位を占めます。血液培養が重要だと言っていますが、未だ未だ浸透しきれていませ。ちなみに当院も計算しましたが、20件/ベッド。日本にしては多い方だと思いますが、もっと採取しないといけませんと反省です。

ところで、血液培養は2セット採取されていますか?1セットですか?好気性のみですか?嫌気性と2本採取されていますか?慣れてくると患者背景によって取り分けが出来るかもしれませんが、殆どそういった熟練の技は出来ていないのが普通と思います。また、現場で採血指示をした場合、看護師さんや臨床検査技師さんと密に連絡がいかなければ、採取漏れなんてインシデントが発生することになります。

血液培養2セットの意味は、表在菌や弱毒菌のコンタミネーションかどうかの判断、採血量増加による検出率のアップなどがあります。

検査室で陽性時の報告の際に、「コンタミネーションでしょうか?」とか、「コンタミネーションをするような菌でしょうか?」など聞かれることが多いですが、あくまで臨床所見と総合的解釈になります。グラム染色でグラム陽性球菌のクラスター形成、培養の結果CNSが検出される。患者は既往なし、自宅で住んでいたなどの患者背景から検出されたらどうでしょうか?殆どコンタミネーションと考えてしまう訳ですが、100%そうか?と言及された場合は迷いますよね。

グラム陽性球菌でクラスターの意味するものは、ぶどう球菌である可能性が高いという報告でありますが、菌種の推定は可能でしょうか?臨床で凡そ確認したいのは黄色ブドウ球菌かどうかです。それはCNSが起炎菌の可能性が少ないと報告があるからでしょう。

グラム染色でCNSかどうか確認出来れば良いでしょうが、PNA-FISH法のような画期的な方法があれば明確でしょう。でも、殆ど出来ない今は菌の特徴を良く確認する必要があるでしょう。

下記も血液培養陽性例のグラム染色ですブドウ球菌にしては大型の菌で、黄色ブドウ球菌とは少し違う様相です。

黄色ブドウ球菌と並べるので比べてみましょう。(でも、全ての検査室で違いが理解出来る訳ではありませんのでご注意下さい)

2 ×1000

Mssa

×1000(黄色ブドウ球菌)

| | コメント (0)

2009年12月 7日 (月)

今週は長野

今週の土曜日に新型インフルエンザの対応ということで、長野県臨床検査技師会にお邪魔します。長野は今年3回目です。

5月の最初の発生例から、新型インフルエンザへの対応を進めてきましたが、日本中どこに行っても今は検出されるようになり、真新しい感染症では無くなりました。

事前に質問を少し伺っています。

①強毒性が来たらどうするのか?鳥インフルエンザの場合はどう対応するのか?

②パニックになっている患者や職員への対応はどういった指導をするのか?

などです。①と②の内容はリンクしてお話が可能だと思いますので、当時(5月)どのような対応をしていたのか?現場、行政、周辺医療機関などはどういう考えであったのか?を含めて話したいと思います。あと、臨床検査技師なので迅速検査やPCRの考え方について触れようと思います。

質疑応答形式で進めますので、宜しくお願いします。

写真は医療従事者向けに配布された新型インフルエンザワクチンの接種状況です。ちゃんと手袋をして接種させています。報道の多くは、手袋の着用は無く「手袋は?」と突っ込み率が95%程度あります。

Dsc01405

| | コメント (3)

2009年12月 4日 (金)

似たような症例は来るときに一気に来ます

似たような症例、同じ症例、先日院外の講演会で聞いた症例、学会で見た症例などは時を待っていたかのようにやってくるものです。

これは肺炎球菌の髄膜炎。

先日のGBSの症例を見比べて下さい。グラム染色そっくりでしょう。こういうのは師範手前でも少し困ります。

でもしっかりと他の検査法を駆使して報告は急ぐか、出来ないのであれば推定出来る菌を限定せず、属レベルでの報告などしましょう。

それにしても、先日のGBSは鑑別点少ないです。師範代の方ご指導下さい。

Photo ×1000

| | コメント (2)

2009年12月 2日 (水)

予想外の展開

救急患者を受け入れる中で予想外の展開がありますよね。それは感染症をしているとたまに見る事象の一つです。

ただし、その予想外も患者背景の収集不足、問診不足などの不足事項から来ることも多くあると思います。

これはその一つです。

こういうケースはどうでしょうか?

3か月の子が発熱があり来院されました。この時期なのでインフルのチェックをしましたが陰性。同居家族にインフルの家族は居ません。熱でしんどそうですが、意外に元気。

一応、不明熱時には血液培養、尿培養、咽頭培養の三種の神器が出てきます。状態が悪かったり、神経症状があれば当然リコール付きです。

翌日血液培養が陽性になり、下記のスメアが確認されました。

年齢や時期などに加え、菌の形態も考慮して推定菌を決めました。

レンサが長いですが、やや長細い球菌。一部双球菌に見えます。つまり肺炎球菌を強く疑う所見です。髄液穿刺をしたところ細胞数が1000ほどで有核細胞が多く、髄液糖は90と血糖比で2/3でした。髄膜炎の初期でしょうか?

抗菌薬はCTRXでしたが、pbp2x変異のことも考え、感受性出るまでPAPM/BPにしました。何と・・・夕方に、分離のため培養した血液寒天がβ-溶血しているでは無いですか?

そう、肺炎球菌はα溶血と言って緑になりますが、βは抜けて透明になる。これはラボで分かる減少です。臨床医が良く理解しなくても、菌の同定方法が変わったという情報は大切です。

驚いてラテックスをすると見事B型に。見たスライドはStreptococcus agalactiaeだったのです。CTRX変更要らなかったのですが、PAPM/BPでも問題無いので感受性出るまでそのままにしました。血清型はⅢ型と髄膜炎に多いものでした。

積極的な報告に加え、大きな間違いでは無かったので良しに出来るのでは無いか?と思います。でも、在宅の乳児の髄膜炎でB群溶連菌とは珍しい。そういった場合には、背景や家族の精査など実施しなければなりません。

B600 ×1000

| | コメント (2)

« 2009年11月 | トップページ | 2010年1月 »