29日は大臨技 微生物部門
29日(火曜)は 大阪府臨床検査技師会微生物部門でお話する機会を頂きました。
大臨技と言えば、私が駆け出しのころに沢山勉強をさせて頂きました。恩返しのようになれば幸いです。
今回のテーマは「グラ染の解釈一つで大きく違う~ただ染めるだけじゃありません~」http://www.osaka-amt.or.jp/yotei/2009-09.html
にしました。
確かに、グラム染色は菌を染めることで、凡そ感染症の起炎菌を推定するためのアイテムいなります。ただし、そこですべて完了するもの、しないものは沢山あると思います。
どの場面で、どういった解釈をして、どういう臨床情報を貰い、どういったコメントを返すか?という内容を症例交えて話していきたいと思います。
当日講演予定のスライドを1枚お見せします。
患者は胆道閉塞を繰り返す患者で、ステント留置しています。ステントは4ヶ月前に留置し、一度化膿性胆肝炎になりました。その時は大腸菌(ペニシリナーゼ産生菌でESBLではありません)が、血液培養と胆汁から出ています。今回は敗血症性ショックで入院しまして、CPZ/SBTで開始となりました。閉塞した様子でも無く、CT上では問題点が見つかっていません。精査をするかどうか決めている最中に、入院時の血液培養が陽性になりました。その時のグラム染色所見です。
細菌検査室としてどういうコメントが適当か、ICTに入っている場合ならどう考えてあげれるのか?など少し多角的に考えて貰えれば良いです。当然、推定菌の解釈なども当たり前のように必要です。
答えは当日用意しています。私ならこう答えているなど持ってきて頂けると嬉しいです。
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コメント
はじめまして。
ここ数ヶ月覗いていなかったのですが、久しぶりにブログを拝見させていただきました。興味のあるものばかりで、また定期的にチェックしていこうと思っています。
今日は聞いてみたいことがあり、コメントさせていただきました。現在大学4年生で、臨床検査技師の資格取得を目指しつつ就職活動をしています。
就職して必ず細菌検査につけるとは限りませんが、私は微生物学が好きでICMTに興味があります。ICMTの資格を取得する方法は日本臨床微生物学会のサイトで確認しましたが、学会や論文発表等もあるようですね。
そこで一つ疑問なのですが、ICMTの資格を取得している方には、やはり修士を出ていることが多いのでしょうか?また、院を出ていない方でもICMTとなっている人はいるのでしょうか?
長い文章となりましたが、コメントをつけてくださるとうれしいです。
投稿: K.K | 2009年9月28日 (月) 22時11分
K.K.様
学生さんで認定などに興味あるとは意気込みが感じ取れます。プロになっても頑張って頂ける要素大です。期待しております。
さて、質問内容ですが。
ICMTは臨床検査技師なら取得出来ます。特に学位などは関係ありません。ご存知の通り臨床検査技師は、専門課程の専修学校を卒業して受験資格が与えられます。短大もあります。なので、多くは学士や修士、博士も取得されていない方です。学歴は今のところ考慮はされませんが、今後何かの契機にされるかもしれません。
私は自己研鑽のために修士を取得しましたが、自分の励みになる程度で特に恩恵はありません。
論文が非常に高いハードルとなっているのは他の認定制度には無いものです。取得されたら胸を張って良いとおもいます。まずは認定技師の取得からですね。頑張ってください。
投稿: 師範手前 | 2009年9月30日 (水) 22時38分
師範手前様
コメントありがとうございました!!
まずは、少しずつ自己を磨いてレベルアップしていきたいと思います。検査技師としての経験をつみたいと思いつつも、実は大学院にも興味があり、いつか行きたいとひそかに思っています(社会人として行くのは難しいのかもしれませんが・・・・・・)
投稿: K.K | 2009年10月 1日 (木) 10時51分
K.K.さま
がんばって下さい。大学院ですが、働いても行けますよ。私もその手ですので。やる気があれば大丈夫でしょう。
投稿: 師範手前 | 2009年10月 1日 (木) 18時51分