2つの写真
慢性の膿胸と言われ他院にて経口抗菌薬でフォローされていたようです。臭みはさほどありません。
膿胸の状態が改善しないからと言って、排膿のため入院加療となりました。背側からpunctureしてみるとドロドロの膿胸が検出されています。患者さんはDMを基礎疾患に持っているようです。
良く見ると、細い桿菌がちらほら。2つ見せますが、上の写真の方は菌がどこか判らない人は多いでしょう。下の写真は白血球内に何らか居るので判る方もいらっしゃるかと思います。ただ、白血球内の菌を見つけたからといって完結してしまっては、次から生かせれません。上の写真を見てどれが菌だったのか復習するのもグラム染色の醍醐味と考えています。
見直しは大事と学生自分に良く怒られた記憶が蘇ります。
ところで何菌でしょうか?
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コメント
FusiformでありFusobacterium もしくはCapnocytophagaあたりではないでしょうか?後者が膿胸を起こすことはあんまり聞いたことがないので、前者が疑わしいと思います。
投稿: highgear | 2009年9月 1日 (火) 05時55分
そうですね。
考えとして
①フゾバクテリウム
②カプノサイトファーガ
③緑膿菌のような染色性が少し悪い菌に抗菌薬が作用している
が当てはまると考えれます。
大方、①でしょうが、貪食以外に菌が確認されるかどうかが重要になります。βラクタムが少し入った場合は貪食残して菌が消える像も見えるので。
投稿: 師範手前 | 2009年9月 1日 (火) 13時49分