Edwardsiella tarda(エドワードシエラ・タルダ)
検出菌でたまに見るのがEdwardsiella tarda。
エドワード氏の名前とtarda=怠惰なの名前を引っ付けたものです。
tardaって何が?病原性が遅いの?弱いの?
いえいえ、単なる生化学的性状で硫化水素の産生が遅く見られるため、そう名づけられました。ドクターの多くが見たことが無く「なんじゃこりゃ」と思うことでしょう。
腸内細菌の一種で培養をするとサルモネラと良く似た性状を示すので注意しています。サルモネラのような組織侵入性は無く、通常細胞表面に付着するようです。細菌性腸炎も起こしますので、腸炎の合併症でも検出されます。ちなみに薬剤耐性は基本ありません。
よくよく考えたら菌は見ますが、グラム染色を撮るの忘れていましたので掲載します。化膿性胆管炎の患者さんの血液培養からの検出です。
これは判りませんよね。腸内細菌であることは何となく理解出来ますが。症例増やさないと判りませんし、ていうか、症例少なすぎです。
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コメント
久しぶりに聞きました、この菌の名前。去年同じように胆管炎の患者さんの血液培養から生えました。
その時に全く知らない細菌だったのでいろいろ文献見てみましたが、確か胆管炎症例か、血液培養陽性症例かは忘れましたが、致死率50%を叩き出す怖い細菌という記載があったと思います。
魚類の常在菌でごく稀に人の腸内にも常在することがあるらしいです。
投稿: highgear | 2009年8月15日 (土) 18時27分
highgearさま
残暑お見舞い申し上げます。同定にも慣れが要りますよ
投稿: 師範手前 | 2009年8月18日 (火) 01時50分