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2009年6月 8日 (月)

臨床的に膿胸でも・・・

またまた名古屋の研修会で・・・。質問の内容が間違っていたらすいません。

膿胸の時に菌が見えないのは?という質問を受けました。

確かに、胸部レントゲンでは肺炎像があり、プンクした胸水は濁りきっていて、まさに膿胸。でも見えない。どうしよう?どう解釈しよう?と悩むでしょうか?

下記のスメアは肺炎球菌性肺炎で見た胸水の所見です。菌は居ません。ためしに遠心の上澄みで尿中抗原のキットかけましたが陰性。胸水内には肺炎球菌は居ないようです。本当?

胸水の生化学的検査ではLDHは高いが、グルコースは低いし、pHも低い。臨床的に膿胸というのは良く見かけます。こういった他の所見も合わせて見ていくことは基本です。

肺炎球菌関連の文献を見ると菌が検出されるのは25%ほど・・・(感染症診療スタンダードマニュアル)。そうなんだと思うものも多いです。

過去に見ていますが、

①誤嚥性肺炎の悪化⇒肺化膿症⇒膿胸の経過では口腔内の菌が多く見られることが多い。

②肺炎桿菌の膿胸は菌が良く見える(菌の病原性の問題?)。

膿胸と言っても色々ですが、必ず初期に痰培養(スメア)との整合性を見ることが肝要では無いでしょうか?

この前も尿の例で話ましたが、菌居ませんというより、好中球が多数ですが菌が確認出来ませんと報告する方が親切と思います。

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コメント

名古屋では有難うございました。
菌により肺・肺胞内での感染に特徴があることが理解できました。ところで尿のグラム染色において白血球のみで菌がいない場合は抗菌薬が前投与されている場合以外にどのようなケースが考えられるられるのでしょうか?

投稿: 八丁味噌 | 2009年6月 9日 (火) 21時44分

八丁味噌さま

ありがとうございます。肺炎の場合の感染部位と胸部レ線の見方をあえて応用したまでです。結構臨床医が知っていることですが、まさかグラム染色に反映出来るとは知らないはずと思い、私は紹介しています。こういうように覚えると覚えやすいでしょう。

尿ですが、白血球が多く菌が居ない場合で抗菌薬が投与されていない場合の解釈ですが。
①自然排尿であれば感染初期
②バルンなどの人工物が挿入されていて菌が出てこない場合

などでしょうか。②の場合はたまにあります。

投稿: 師範手前 | 2009年6月10日 (水) 23時07分

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