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2009年5月12日 (火)

亀頭の発疹

年に数例見ます。亀頭に発赤、発疹があるから培養出すで・・・。というコメントも頂きます。

亀頭包皮炎という疾患に対して、グラム染色をどのように見ていけば良いのでしょうか?

当然、皮膚の常在菌もそうですが、STDの菌も可能性としてありますよね。培養を実施することになりますが、出てきた菌をどう解釈するか?難しいことです。果たして培養は必要なのか?思うこともあると思います。それは、膿瘍も含め複数菌全てが培養で検出出来るのか?ということも想定しないといけません。

年齢や性交渉の有無を聞くのは重要でしょう。小児が性交渉は殆ど無いと考えるため、起炎菌は溶連菌や黄色ブドウ球菌が中心になると思われます。

成人も含め対象となる菌は、溶連菌や黄色ブドウ球菌が多く、+カンジダと嫌気性菌です。嫌気性菌に関しては、溶連菌や黄色ブドウ球菌と抗菌スペクトルはあまり変わりないためグラム染色でのフォローは必要でしょうし、カンジダも菌種鑑別が可能です。

(参考文献:2001 National Guideline on the Management of Balanitis)

大きな問題は釣菌が可能か?という問題です。カンジダは問題無く培養で検出可能でしょうが。

写真は4歳の小児患者の亀頭部の発疹から出てきた浸出物です。赤く腫れていたようです。

連鎖球菌は細くて連鎖が長いため、溶連菌か嫌気性レンサ球菌を疑い、双球菌はブドウ球菌(黄色ブドウ球菌かどうかは不明)を疑えます。溶連菌を疑い臨床所見について即聞き取りです。

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コメント

春から泌尿器外来で慢性膀胱炎などの炎症のある患者さんの尿道分泌物培養がだされます!
グラム陰性ブドウ糖非発酵の細菌が沢山!
一応きりがないんでグラム染色で感染像がある場合に検査を進めてます。
70歳以上の高齢者ばかりなんですがーどこまで起因菌か?わかりません。
どう考えたらいいものか?師範手前様よろしくお願いします

投稿: 小町 | 2009年5月14日 (木) 20時36分

小町さま
これに良く似た件で院内でも話すことがあります。

慢性膀胱炎とは本来の目的でしょうか?単なる病名のみになるのでしょうか?膀胱炎ということですので、尿が出るはずです。
一応提出医に意図を確認することが第一ですが、過大に解釈してしまうかもしれませんが回答します。

慢性膀胱炎というより複雑性尿路感染症で尿閉や腫瘍性病変で尿路変更などが必要な患者でバルーンを留置している患者では無いでしょうか?多くは人工物が留置されていますので尿中白血球や細菌は平然の如く出てきます。また、高齢なのでバイタルサインが炎症マーカーとして確認しにくいので一応培養を・・・ということで尿道分泌物を出しておけということになるのではないでしょうか?

はたまた、前立腺炎や前立腺がんの術後などでマッサージ尿が尿道分泌物として出されているのでしょうか?市中の方でprimaryに非発酵菌は出てくる可能性が低いので、老健施設の定期診断か入院患者のフォローアップか何かでしょうか。その場合はMRSAのモニタリングなのかもしれません。

どちらにしても通常の感染症診断とは少し違う場面の考察で必要なデータ収集のような気がしますが。

怖いのは腸内細菌です。

投稿: 師範手前 | 2009年5月14日 (木) 23時24分

師範手前様
ありがとうございます。
複雑性尿路感染がほとんどど尿検査で白血球30以上細菌3+の持続的な臨床経過です。昨日はプロテウスのESBLを確認、ProvidenciaやAeromonasなどー
腸内細菌!
もう少し背景等検討したいと思いますhappy01

投稿: 小町 | 2009年5月15日 (金) 21時29分

>亀頭の発疹
師範手前さまお久しぶりです。
  いろいろな場所でのご活躍すごいです。

さて、亀頭包皮炎らしい症状による細菌培養依頼、当院でも月に
1~2件依頼あり、そのたび同じようにどのように臨床にコメントしようか悩むことがあります。

結果的には、溶血連鎖球菌群やMRSA,腸内細菌群などや嫌気性菌など同定することは案外少ないように思います。

やはり、はやい段階での臨床へのグラム染色所見のフィードバックが重要に思います。

投稿: 倉敷太郎 | 2009年5月16日 (土) 22時25分

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