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2009年5月24日 (日)

ブログ再開です

この1週間は新型インフルエンザの対応で目まぐるしい生活をしていました。

土曜の夜中に呼ばれ、毎日電話の応戦。今週気づいた点を少し書きます。

今の段階での結論⇒現場で混乱しないように、職員の統制を取り頑張るのみ。

①行動計画書

・2月17日に改訂された行動計画書ですが、高病原性を考えて対策を立てたもので臨床の現場との相違が多い。

・突然のことで、行政は頑張っているが対応に追われ、具体的な指示は現場任せ(=病院間で勝手な事ばかり言っている)

・2次医療圏毎に対策を・・・(寝耳に水のような自治体ばかりで、対応に追われ未だに発熱外来が建っていないところもある)

・初期の感染防御の話ばかりで、回復期の話は未だ指示が出ない。(これも現場任せ)

・この行動計画に即したマニュアル作成は問題無く使えるが、細かい指示は現場で職員が混乱しないように1日中指示を出せる体制にすべき。

②状況把握

・行政がコントロール不能な状況では、病院間の横のつながりが大事。でも、横のつながりで患者の移動をすると必ず歪が生じ、患者の移動は保健所と詰める。

・病院内では必ず役割早期に明確化しておく。特に感染管理者の教育は重要。(じゃないと、家に帰れません)

・リアルな報告はまず入らない。(行政は吸い上げするだけで、詳細な発生状況は与えてくれないので、不信感が募る)

③最新情報の入手

行政通じて、毎日のように症例定義や報告書が変わるし、追加される。なので、細かい指示はその都度紙ベースでの申し送りをすることが重要。でも、一番の悩みは肝心なところが○○など・・・とぼかされていて、現場の判断力に求められる。

まだ、書きたいことがありますが、今回の新型インフルエンザは感染力は強いが、病原性が弱いような報告が多いことです。実際そのように感じます。

でも、大事なのは重症化しない学生層を中心に流行していること、5歳以下と基礎疾患のある成人、妊婦は今後重症化する患者が発生するので、そのための対応をどうするのか考えないといけない。あと2週間以内に決めないと大変なことになると想定しています。

写真は防疫車です。患者運搬時のもので、SARSの時に1台購入したそうです。フルプロテクトPPEで乗ってこられます。

Dsc01318

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コメント

インフルエンザの件、おつかれさまです。同業者としてエールを送りたいと思います。
さて、今回の件で私なりに思ったことを述べさせていただきます。
まず、臨床診断もありますが、キットの”A”をあまりにも重要視し過ぎたように思います。私も経験したのですが、他院で”A”陽性であったにもかかわらず、当院にてPCR用の検体採取の際に再度行った結果”陰性”でした。キットの性能?ですが、そのキットは保健所から配布されたものでした(ルーチンで使用しているメーカーとはことなりました。大阪の報告では1日目、3日目は2日目よりも低い陽性率でした)。今後のマニュアル作成には是非とも検査時期について、いつ、誰を、どこで、何回ということを決めた方が良いと思いました。
あと、検査、特にPCR法でというならば、主要な医療機関でも実施できるほうがいいのではとも思いました。患者さんにとっては何度も手間がかかります。もっと迅速検査が発展するようにと思いました。それには技師のマンパワーが足りないような気がしますが・・・(そんなときでも院内の通常の感染にも気を配らないといけないし・・・)
院内への持込ももっと気を配るべきだとも思いました。発熱外来を設置しただけでほっとするのではなく、今回のように基礎疾患がある方に重症化する恐れがあるのであれば、患者の見舞いに関しても何らかの指針が必要ではなかったかと思います。もしも、どこかの病院で院内でのOutbreakが発生すればそれこそ大問題に発展したでしょうね!まだ、わかりませんが・・・

さらに続くと思いますが、師匠がんばってくださいね!!

投稿: おじゃま虫 | 2009年5月25日 (月) 11時41分

エールありがとうございます。
迅速検査は本当に採取時期やキット自体の感度が問題になります。新型はどうかな?と思いましたが、あんまり変化なし。A社とF社の比較を季節性でしたところ顕著な差が出たりしました。迅速と言っても色々ありまして、検査前確率など明記していないメーカーもあり与えられたのをそのまま使うとえらい目になります。PCRの件は先日、条件だけ教えてくれれば自分でするわ、というとダメと即答されました。

投稿: 師範手前 | 2009年5月26日 (火) 02時51分

いつも勉強させていただいています。
現場の生の声、大変参考になります。

神戸(でしたよね??)は大変なようですね…。
ブログファンとしては再開、大変うれしいのですが、
師範手前様はあまり寝れてないようですし、
体調の方が心配です。
感染対策に体調管理も含まれてましたよね!?
そんなこと言ってられない状況なのでしょうが、
体を壊さぬ程度にがんばって下さい。

投稿: saikin`s1号 | 2009年5月27日 (水) 12時11分

saikin's1号さま

そうですよ。神戸です。しかも渦中の病院です。国の行動計画もそうですが、封じ込めの計画はありますが、復興への計画がガタガタで色々試行錯誤で回復させています。今は、封じ込めの対応は慣れてきましたが、復興は国もガタガタのようです。頑張ります。
体調は今週に入り眠たい日が続きます。もうひと踏ん張りです。
ありがとうございます。

投稿: 師範手前 | 2009年5月29日 (金) 00時24分

明日、15:00から新型インフルエンザの研修会を開催します。主催は兵庫県臨床検査技師会ですが、初級者対象です。

今回の新型インフルエンザの対応から病態、診断検査の内容まで報告します。神戸大学医学部附属病院の2階のカンファレンスルームになります。

講師:
①神戸大学医学部附属病院感染制御部 副部長 吉田弘之
②西神戸医療センター 山本 剛

です。実際の体験談など交えて行います。

投稿: 緊急報告(師範手前) | 2009年5月29日 (金) 18時29分

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