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2009年3月 9日 (月)

経験的治療より、まずグラム染色

私も参考書として愛用していますサンフォードガイド。次回号2009年はなんと黄緑ですhttp://www.sanfordguide.com/)。

日本語版2008年度版、p52に成人の急性単純性関節炎の項があります。考えられる処方には『すべての経験的治療にはグラム染色で左右される』との記載。欄外には結晶を探すとの記載も。

読めばなるほどと思いますが、果たしてどれくらいの施設でこれを準拠しているのでしょうか?たまに疑問視します。当院では、『起炎菌何か判れば早く教えて下さい』と連絡貰うことがシバシバ。

・菌が見えれば推定起炎菌を付けて電話報告。

・菌が見えなくても電話報告

・結晶を探し見つかれば報告

ここまでは当たり前ですが、加えて『好中球と単球が多く、核が明瞭なものが多く存在します。急性の炎症像と判断して問題無いと思います』と加えることも。

報告の際には以上のようなスタイルをしています。

いづれにしても迅速に結果を求めていることがわかります。この場合は単純性であり、黄色ぶどう球菌を始めとしてある程度起炎菌が既に絞れているからでは無いでしょうか?検証の意味でもグラム染色は大切と思う瞬間です。

さて、ではこのスメアはどう読みます?菌見えます?これそうかな?

提出医から連絡を受けた身で考えましょう。

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グラム陽性菌」カテゴリの記事

コメント

はじめての書き込みです。
関節液をみるときはグラム染色用の標本乾燥と並行して
生標本を見るようにしています。
結晶が見えれば即、画像をつけて報告です。

さて写真ですが炎症像があり、強拡大で
中央とその左の好中球内に菌らしきものが見えますが
ブドウ球菌でしょうか??

投稿: おちゃぱぱ | 2009年3月 9日 (月) 22時35分

ひさしぶりにおじゃまします。
今日はおじゃま虫んところでも関節炎ありましたよ~
しかも、CRPが50越えです!
グラムでブドウでした。即効でReal time PCRで勝負!
MSSAと1時間でわかり治療薬もほぼ決まりでした( ̄ー ̄)ニヤリ

写真ですが、ブドウですかね・・・少しわかりにくいですね。

ところで師範手前さんところでは、関節液を血液培養ボトルに入れてますか?

投稿: おじゃま虫 | 2009年3月 9日 (月) 23時30分

おじゃぱぱ様、おじゃま虫様 ありがとうございます。

写真の1つだけあるものはブドウ球菌かどうか鑑別するのは難しいですよね。数箇所同じ像が見えたのであれば菌かな?と思えるのですが、数視野見て一つとなれば培養で菌が取れなかったらどうしよう・・・というネガティブな意見を引きずってしまいます。ガフキーのように分かりやすいコントラストであると良いのですが、これがアーチファクトか菌かと言及された場合は難しい解釈になると思います。ただ、この標本からは結晶成分は認められないので、結晶なしとのコメントは返せるはずです。結局この場合は、遺伝子検査か培養検査待ちになるのでしょうが、患者背景を聞くと少し分かることも多いです。

特に抗菌薬投与後なのか・・・、人工関節が入っているのか・・・などです。私は良く、疑わしい場合はぶっちゃけて話して、臨床情報を聞くことにしています。

おじゃま虫様
PCRですがMultiplexでしょうか?MRSAはmecAを測定していますか?また、黄色ブドウ球菌は16Sを見ているのでしょうか?CNS(+)、黄色ぶ菌(+)、mecA(+)となった場合はコンタミなどが疑われればどう返答しているのでしょうか?良ければ教えて下さい。
どちらにしても、治療はVCMになろうかと思いますが。

投稿: 師範手前 | 2009年3月10日 (火) 19時22分

おじゃま虫さま

>関節液を血液培養ボトルに入れてますか・・・

当院ではグラム染色で菌が確認出来る出来ないにかかわらず
血液ボトルでの培養も実施しています。
抗菌薬投与後の患者さんも多いため、平板培地ではカバーできないことを考慮しています、何とか感受性結果を出したい一心です。
最近ではリネゾリドも使いはじめました。

投稿: 倉敷太郎 | 2009年3月10日 (火) 19時44分

>PCRですがMultiplexでしょうか?MRSAはmecAを測定していますか?

当院、マルチではないです。シングルでプローブ法です
コストがかかりますが、信頼性は高いです。
mecAみてます。S.aureusはspaをみています。

2種類いた場合がややこしいのです。
そこらへんは逆にグラム染色の出番になります。

しかし、臨床としては何らかの答えが早く返却されることが
うれしいみたいです。そのような場合には十分に説明しますよ。
いわゆるMSSA+MRCNSの場合ですね。
最終的にはメリットがどちらが大きいかになります。
今回のような場合には、やはりどちらにしろ早く何らかの
結果を伝える方がメリットがあると思います
まあ、グラムで1種類であろうと予測しましたが・・・
PCRを施行した症例で混合感染がいままでは経験があまりないです。

迅速診断をどこまで極められるかがテーマです。
グラムも含めて、検査にてTotalコーディネートしたいものです。

投稿: おじゃま虫 | 2009年3月10日 (火) 19時51分

倉敷太郎様

コメントありがとうございます。
当院でもLZD使用しています。しかし、長期なるとコストの関係がありますので、初期2週間LZDでTEICもしくはVCMでフォローというケースが多いです。LZDもMIC値が2μになると結構しんどいですよ。以前肺炎球菌の骨髄炎で初期に使用しました。劇的に効果がありましたよ!

投稿: おじゃま虫 | 2009年3月10日 (火) 19時54分

おじゃま虫さま 倉敷太郎 さま

いつもありがとうございます。明日は委員会なので資料作成中です。

耐性菌である場合のLZDの使用規制には十分に施設内で検討すべき事項と思います。副作用の件と耐性菌抑制のことに関して特にです。
ところで関節炎の場合は通常の静脈投与でもVCMであれば移行が良いはずで、通常LZDまでの投与は必要でしょうか?確かに骨髄炎まで進行していれば話は変わりますがその辺は皆さんの施設ではどうしていますか?またRFPの併用も効果的ですのでインプラント挿入かどうかのポイントを抑えることで十分に対応できるのではないでしょうか?RFPやLZDはバイオフィルム破錠作用もありますので、良いかと思いますが。

答え忘れましたがうちでは血液培養ボトルに挿入しています。皆さんが思うとおり培養陽性率が上がるためです。それはパンペリの時や、CAPD腹膜炎の時も有用性が確立されていますので同様の対応でいます。

トータルコーディネート=テーラーメイド医療でしょうか?いい響きです。

投稿: 師範手前 | 2009年3月10日 (火) 23時47分

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