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2009年3月 4日 (水)

同一かどうかの判断

先日、子宮頸がん術後患者で、ソケイ部のリンパ隔世とケモラジをしていたところ、下肢の蜂窩織炎を起こしました。患部の菌検査をするわけにいきませんので血液培養を採取しました。

翌日陽性になり①の菌が出ました。白血球は500個しか無く、CTRXが前投与されていたのですが、AMKを追加することにしました。緑膿菌かどうかの判断が大切と思い、腸内細菌の疑いで返答しました。肺炎桿菌ではないのはわかりますよね。婦人科疾患に関してはBacteroidesの感染が多いのですが、この菌はやや辺縁が丸いのと染色性が良いことから大腸菌かな?と見ていました。翌日同定結果が出ましたが、ESBLで無い普通の大腸菌(β-ラクタマーゼ+)でありました。2週間のスケジュールで抗菌薬を投与し、上手く終了した。

1ヵ月後に再燃したようで、再度同一箇所が蜂窩織炎になりました。この手の疾患は再燃することが多いようで、以前のICTラウンドで検討し、主治医にも認識してもらう+患者にもそうムンテラをしていました。そのためそれほど混乱することは無く、同様の治療計画となりました。血液培養も採取されていて②の菌が見えました。

主治医からは『ラウンドで言っていたように再燃ですが、同じ菌でしょうか?』との相談。前回スメアと比較し、同一でしょうとディスカッション。翌日同一の菌と思われる結果になりました。

気になる症例がある場合は、少し長めにスメアを保存しておくと、ディスカッションの幅が増えることもあり、良い場合もあります。無駄?

600217 ① ×1000

600218 ② ×1000

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