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2009年2月25日 (水)

たまに見ます 膿胸

1年に何回かはドロドロの胸水を見ます。

http://gram-stain-id.cocolog-nifty.com/blog/2008/11/post-4358.html

http://gram-stain-id.cocolog-nifty.com/blog/2008/12/post-58cb.html

http://gram-stain-id.cocolog-nifty.com/blog/2007/09/post_8d8c.html

心臓疾患、歯科衛生の悪いこと、肺疾患、糖尿病、アルコール依存症の患者などが要因になるようですね。

N Engl J Med, Vol. 346, No. 25 June 20, 2002、1971-

Clinical Infectious Diseases 2005; 40:915–22

まずは臭いを嗅ぐことから始めます。臭いがあれば嫌気性菌の可能性が高いから、グラム染色を見る場合に役に立つからです。反対に臭いの無い場合はどうでしょう?見てみないと分かりませんが、グラム陰性桿菌であれば肺炎桿菌が多くなり、グラム陽性球菌であればミレリグループの菌が多いとの報告があります。よっぽどの耐性菌で無い限り、ペニシリン/β-ラクタマーゼ阻害剤配合やCTRXは使用されることでしょう。

菌を見て菌種の鑑別はどのレベル必要でしょうか?やはり、陽性球菌であればCluster やChainなど、陰性桿菌であれば非発酵菌かどうか?また肺炎桿菌かどうかを見るのが必要でしょう。喀痰で見えるような典型的な像は見えませんが、背景の白血球は新旧雑多に混じり炎症が酷い状態が確認できます。

これは先日出た菌です。α連鎖球菌を強く疑うと報告しましたが、翌日血液寒天にweek+でチョコレート寒天に+++でした。珍しいのかもしれませんが、一応IEの除外は必要かと思い連絡しました。もう一つびっくりしたのが、ペニシリンアレルギーとのこと。

経日的にスメアを見ていきくことにしました。

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