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2009年1月 3日 (土)

細菌性膣炎(症)

グラム染色をしていると、BVスコアというものが出てきます。これはNeugentスコアと言って、妊婦における膣の細菌感染の状態を示すものとして用いられています。http://gram-stain-id.cocolog-nifty.com/blog/2007/04/bv_4ae4.html

でも、こういった場合はどうでしょう?

妊婦でない活動期の女性で帯下が増えたという主訴で来られた場合、淋菌などを探すでしょうか?淋菌の場合は、女性に無症候性キャリアのまま検出されることも想定出来ます。

下記のグラム染色ではどうでしょうか?

やはり一番多いものをターゲットに探すべきで、大腸菌を探す必要があります。そもそも、膣内にはデーデルライン桿菌が多く常在しているので、大腸菌は増殖しないはずです。スメアを見て、デーデルライン桿菌が少ない時は、何らか感染が起きていると考えることが大切で、ガードネレラを初めとして、常在菌叢の崩れがあることをコメントに加えるのもひとつの情報です。ただし、手術歴があればまた見方が変わりますが。

珍しく今回は貪食像も見られましたので掲載します。パッと見で大腸菌(または腸内細菌群)と判れば上級者です。

Photo ×1000

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グラム陰性菌」カテゴリの記事

コメント

>BVスコアというものが出てきます。これはNeugentスコアと言って、妊婦における膣の細菌感染の状態を示すものとして用いられています

実際に日常診療における膣分泌物培養とグラム染色の鏡検を行っていますが、たいていの場合ガードネラバギナリスもしくは頻度は10分の1以下ですがモビルンクスの扁平上皮へのクルーセルを認めます。
Neugentスコアで見落しやすいのは少数のカンジダあたりかもと思います。
デーデルライン桿菌も時に明瞭な貪食を認める場合があり、はたして善玉菌といえる者なのか不思議に思う事もあります(ラクトバチローシス)。

>膣内にはデーデルライン桿菌が多く常在しているので、大腸菌は増殖しないはずです

今回のスメアのように菌数が少ないけど、明瞭なグラム陰性桿菌の貪食が認められる場合、日常グラム染色鏡検で経験する事は、背景に嫌気性菌感染(ニ相性感染:菌数は少ないけど炎症反応強)などのエピソードが多いように思います。

>ただし、手術歴があればまた見方が変わりますが・・・
上記のような場合、今までの経験から大腸菌でもそれまでの患者背景から出来るだけ培養時釣菌の対象になるのでしょうね。

投稿: 倉敷太郎 | 2009年1月 3日 (土) 19時54分

細菌性膣炎について調べている産婦人科医です。
妊娠初期にNeugentスコアもしくはLactobacilluly gradeとによる早産スクリーニングを考えているのですが、Neugent スコアがグラム染色で自信をもってつけられません。3種類の違いがはっきりわかりません。よくわかるアトラスなどはありますか?
Lactbacillusとは明らかに大きさが違うのでしょうか?

投稿: じゅん | 2010年10月26日 (火) 18時05分

じゅん様 ありがとうございます。ラクトバチルスとガードネレラは明らかに大きさが違います。ガードネレラは陰性桿菌に分類されますが、実は陽性にも染まり不染性桿菌になります。大きさはラクトバチルスの1/3程度でしょうか?
宣伝は嫌いですが、ブログ右のアトラス2冊だと載ってます。時間あれば掲載します。じばしお待ちを

投稿: 師範手前 | 2010年10月26日 (火) 18時41分

ありがとうございます。
アトラスとてもわかりやすかったです。
現在、細菌性腟症のスクリーニング・治療と早産について、調べています。頑張ってみます。
本当にありがとうございました。

投稿: じゅん | 2010年11月 8日 (月) 17時01分

じゅん様
お役に立てて光栄です

投稿: 師範手前 | 2010年11月11日 (木) 01時09分

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