« 膀胱腸ろうの場合② 2週間後 | トップページ | 良くあるのでしょうか? »

2008年12月21日 (日)

こういうスメアはグラム染色結果が生きる(背景も考えて)

小児悪性腫瘍で入院した場合、抗がん剤の影響で、出血性膀胱炎になる場合もあります。先日、主治医からそんな相談です。『普段、少しにごりがあるんですが、今日は少し酷いかもしれません。尿路感染を疑って検査も必要でしょうか?』。器質障害も合併するので、もちろん、バルン挿入中です。

グラム染色を見ましたがこんなスメアです。菌のみ返せない私は、細胞所見も含め返事しましたが、最も肝心なのは、貪食スメアの解釈です。

皆さんでしたら何て答えましょう?

今週は尿のオンパレードです。もう少し出しますのでお楽しみに。

200 ×100

6001_2 ×1000

|

« 膀胱腸ろうの場合② 2週間後 | トップページ | 良くあるのでしょうか? »

グラム陰性菌」カテゴリの記事

コメント

いつも、勉強させていただいています。久しぶりにコメントさせていただきます。

菌は、GNRですが、長い菌や短い菌がいて、もしかしたらAcinetobacterかな…?と感じました。

好中球による貪食像もみられるので、膀胱よりも上部の尿路感染なのでしょうか…?

投稿: 半人前 | 2008年12月23日 (火) 11時15分

半人前さま

お久しぶりです。
さて、アシネトバクターかどうかですが、アシネトバクターであればもう少し球桿菌状に見えます。なので、これはそれより大型菌の腸内細菌の可能性が高く、大腸菌のように思うのが自然です。

非発酵菌が出てきやす状況ですが、患者背景より膀胱粘膜の炎症が強く、このように膀胱炎になりやすい環境と言えます。以前、私は貪食=上行尿路の感染という説を唱えましたが、それは市中などの医原的行為の無い状況のことで、この場合は抗がん剤による炎症が加わりますので、膀胱の状況を踏まえるのが一番です。更に、貪食があるので、膀胱粘膜周囲に病原性の強い大腸菌などが炎症にのっかかた状況では?と考えます。一般検査などで腎上皮の存在が無いかどうか確認するのも良いでしょう。上行尿路感染との鑑別は治療期間の判断材料にもなりますので要注意です。
http://gram-stain-id.cocolog-nifty.com/blog/2008/03/post_c314.html

投稿: 師範手前 | 2008年12月23日 (火) 17時36分

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




« 膀胱腸ろうの場合② 2週間後 | トップページ | 良くあるのでしょうか? »