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2008年10月15日 (水)

菌が生えるか生えないか?

提出医の殆どは、培養を出せば菌が発育し、分離同定感受性が可能と思われている可能性があります。

培養は、人工的に人体に似せた環境で、だましだまし、菌に発育させ分離するものです。Pneumocystisは発育しないと知ってる方は多いと思いますが、普通の細菌も似たようなものはあります。

肺炎で言うと、肺炎球菌は全て発育する訳ではありません。彼らは、自己融解酵素たる便利なものを持ち、菌が増殖するにつれ、菌を融解していきます。何が良い条件かどうか判りませんが、自分自身に新陳代謝を活発に持たせ、病原性を高めているのでしょうか?

先日、こんなスメアを確認しました。

肺炎球菌の菌血症です。小児の眼瞼が腫れているという情報を貰いました。眼窩の蜂窩織炎です。多いのが、溶連菌やぶどう球菌でしょうが、小児にはインフルエンザ菌とともに発生する病気です。中々眼瞼の部分の膿瘍は採れないので、血液培養は有用な情報をもたらせてくれます。耳や副鼻腔の状況も確認が必要ですね。

グラム染色を良く見ると、しっかりとグラム陽性に染まった双球菌と回りに、グラム陰性に染まったゴミみたいなものがたくさん見えると思います。そのゴミのようなものが、肺炎球菌で自己融解後のものです。良く見ると双球菌だったと思わせる像です。特に血液培養では急速に菌が増殖するため、陽性ですが、菌が確認(分離)出来ず、???と困ることがたまにあります。

そういう時の最終手段は遺伝子検査になります。lytAという自己融解酵素の遺伝子を検索すると判ります。http://gram-stain-id.cocolog-nifty.com/blog/2007/10/post_13c5.html

こういった像を見逃していませんか?

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