明日は石川県にお邪魔します
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コメント
感受性検査は、培養提出する際には常に必要だと思っていたのですが・・・必要ない場合もあるのでしょうか?
この症例では尿からCandidaを疑わせる真菌が見られています。Candida属の中にはglablata, kruseiなどFLCZなどに耐性傾向のものがあるのでやはり、この症例でも感受性検査は必要なのではないかと思います。
投稿: highgear | 2008年9月20日 (土) 15時40分
今日は真菌の感受性が何時必要なの?と言う話を最後に少ししました。その前に菌種同定の重要性を中心に話しました。
感受性は基本的に血液、カテ、眼科材料などからでた場合必要と思ってます。あとは、臨床の症状を加味してになります。穿孔性腹膜炎はカンジダでますが、必要ですか?尿バルン長期挿入者から出た感受性は常に必要ですか?食道穿孔の場合は周囲の膿から出てきても起炎菌にはならない可能性だってあります。効率的に行くには検査医と相談が良いと思います。最近はコロナイゼーション時に先行して抗真菌剤の投与したら死亡率が下がると言う話もあります。今日の講演会の最初に言いましたが、カンジダやアスペルの場合は、大腸菌なんかの一般細菌とは少し考えを変えないといけないと思います。グルカンもそうでしょうに
投稿: 師範手前 | 2008年9月20日 (土) 21時34分
確かに尿から出たCandidaには大抵の場合、感受性は必要なく無視することが多いかと思いますが、以前明らかに膿尿の検体から、「真菌の貪食が見られます」というコメントが帰ってきて、たしかに臨床的にも他にフォーカスの見つからない発熱が認められたので、このときばかりは尿から出たCandidaの菌種確定と感受性結果がほしいなと思いました。
投稿: highgear | 2008年9月22日 (月) 22時27分
たまにCandidaの腎盂腎炎見ます。http://gram-stain-id.cocolog-nifty.com/blog/2008/04/post_5d9f.html に
ID Conference管理人さまからコメント頂いています。知らない方はご参照下さい。
バルン挿入の場合は貪食など一部の感染症を疑わせる所見もグラム染色で見ますが、この場合は必ずしも貪食=感染症発生と繫がらないと思っています。間違えでしょうか?
他のフォーカスが除外されたり、尿と血液の所見が同じになっている場合はそうかもしれませんが、腎盂腎炎の率が余りにも低いと考えると・・・総合的に見る必要があるのでしょう。細菌と同じに考えない方が良いのでは?とも思います。なので、貪食像は良く見ますよ。総合的に解釈をお勧めします。
感受性ですが、色々見ていますが、自施設の検査室で行っているのが一割程度しかありません。小規模から考えて細菌検査室が設置されているのは15%くらいに当たるので、、全医療機関では1%程度しかしていないことになります。必要性は今回の石川県でも言いましたが、中々馴染めない状況です。先生のように必要なので・・・と強く言って頂けると入る可能性もあります。
書き忘れましたが人工呼吸器でステロイドパルス中に出た監視培養からのカンジダも一応感受性しています。万が一アゾール耐性なら命取りに成りかねないので、先行投資です。
投稿: 師範手前 | 2008年9月22日 (月) 23時35分
尿のCandidaの貪食像は良くあることというのは知りませんでした。結局僕が見た症例はFLCZ内服をしましたが・・・なかなか培養から消えませんでした。膀胱内でfungus ballのようなものを形成しているのでしょうか。いずれにしろはじめから治療対象では無かったのかもしれません。
勉強になりました。
投稿: highgear | 2008年9月25日 (木) 21時44分