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2008年9月22日 (月)

肝膿瘍です

大きな肝膿瘍の検体が採取されたので、グラム染色で何か情報をくれないか?と言われました。

肝膿瘍と言えば、起炎菌はある程度絞れます。検体は臭みもなく、アイボリー調の膿瘍でした。

ミレリ菌が出てくるかな?と思いましたが、出てきたのはグラム陰性桿菌です。腸内細菌と返しましたが、嫌気性菌ではないと何か確信をもった自分の意見もありました。炎症性も強く、一部崩れた白血球も見え”膿瘍”って感じです。

翌日発育してきたのが、ムコイド調のグラム陰性桿菌=肺炎桿菌です。

はっきりと分かる場合なら良いですが、白血球が多いのに菌は本当に目を凝らさないと駄目なくらい見えませんで・・・。しかも菌の予測も必要で。グラム染色は難しいと思った瞬間でもありました。

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グラム陰性菌」カテゴリの記事

コメント

師範手前さま

>白血球が多いのに菌は本当に目を凝らさないと駄目なくらい見えませんで・・・
しかも菌の予測も必要で。グラム染色は難しいと思った瞬間でもありました

確かに炎症は強いけど、菌非常に少なくつい見落としてしまいそうな場合あります。
肝膿瘍には細菌性ともう一つアメーバによるものとがありますが、 感染症の原因になった細菌を見つけることはそれ自体重要と思います。僕も検体が出てきたらミレリやアンギノーサスグループあたりを疑い逆に黄色ブドウ球菌や溶連菌あたりの可能性は少ないだろう、また陰性桿菌であればやはり大腸菌や肺炎桿菌あたりを予想して顕鏡します。
菌の数が少なくても嫌気性、特にグラム陰性桿菌が見られてバクテロイデスあたりが疑えるようなら、多少の臭気はあるはずで嫌気性菌感染の可能性は除外できそうです。
また細菌性肝膿瘍の原因が胆道系由来であれば複数みられ、アメーバ性の場合単一のみの場合もありますね。

投稿: 倉敷太郎 | 2008年9月23日 (火) 11時18分

肝膿瘍 一番多いとされるのが腸内細菌で、恐らく肺炎桿菌でしょう。莢膜があるので生き残りが激しいのでしょうか?

膿瘍は薄く塗らないと、白血球が偏まって、菌が見えにくくなります。グラム陽性菌ならコントラストの違いで見えますが、グラム陰性菌の腸内細菌群は、目を凝らさないと判らないことがありますので、鏡検の際の注意点の一つでしょう。

また、膿瘍は採取部位によって感度が変わると言われています。はっきりとは調べていませんが、膿瘍の中心部はアポトーシスが進んだ古い炎症巣で、菌もまばらですが、炎症が盛んに行われている周辺部位は菌も白血球もキレイに見えますよね。なので、採取前に体位変換などさせれば良いのかもと思っています。

特に気をつけたいのが、薄く塗った塗抹を見たときに、塊の部分からやや薄くなってきた境界線を探すと菌が見つかることが多いので、探す位置もしっかり見極めたいものでしょう。

投稿: 師範手前 | 2008年9月24日 (水) 20時26分

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