« 染めのムラ | トップページ | 明日は石川県にお邪魔します »

2008年9月18日 (木)

MRSAの肺炎

MRSAですが、今は病院のみならず、市中でも保菌されている方が多く、入院時にすでにキャリアと判定される方が散見されます。もはや、病院でうつる病原菌ではなく、市中に蔓延している菌と判断出来ます。

先日読んでいた文献(LANCET  INFECTIOUS DISEASE)には、医療従事者が保菌している方が多く、MRSA感染症になる場合があると書かれていました。実際、ムピロシンの除菌も試みますが、一部除菌に失敗する例もあるようです。

先日、職業が医師という方が肺炎で入院されてきました。スメアを見て、ディスカッションしましたが、予想通りのエアーブロンコグラムが確認されてました。

白血球も多数あり、中にはグラム陽性球菌の貪食です。ぶどう球菌性の肺炎だと予測しましたが、O2の状態も悪く、医療従事者ということもあり、MRSAを想定し、LZDで開始しました。担当の病棟にも、MRSAに準じて予防策をお願いしますと言い、翌日MRSAスクリーニング培地が陽性になっていました。

MRSAかどうか判断するにも、

①スメアから

②翌日の培養中間報告から

③感受性結果判明から

の3通りあります。

市中感染不適切な治療を施された患者で最も死亡例が多いのはMRSA感染症(chestより)だそうです。

どこで気づき治療を開始するか、患者背景とグラム染色を活用して考えるのは必要と考えます。

ブドウ球菌に特徴のある、100倍では気管支肺炎の像、1000倍ではブドウ球菌の貪食が確認出来ました。貪食も少し時間が経っているのか、細胞壁が少し壊れているものが確認されています。

Mrsa100 ×100

Mrsa600 ×1000

|

« 染めのムラ | トップページ | 明日は石川県にお邪魔します »

グラム陽性菌」カテゴリの記事

コメント

 市中でのMRSA感染に伴う肺炎など、怖いですね。まだ気管支炎・肺炎からブドウ球菌が起炎菌といえる所見には行き合わせていませんが、今後、ありえることですね。外来に受診してきた目の前の患者さんが肺炎を起していて、ブドウ球菌が見えて明らかに起炎菌のようなら・・・入院治療可能な病院に紹介して治療してもらうべきなのでしょうね。そのときには紹介状にスメアも入れて送るようにします。
 子供のトビヒなんかも、MRSAが出る、と聞きますし、どこでどのように保菌するかわかりませんね。

投稿: 三省 | 2008年9月18日 (木) 18時08分

MMWR2007,56,No.14によると、インフルエンザ罹患後には黄色ぶ菌の肺炎が多く、MRSAなどを想定することも必要で、その場合はグラム染色がとても重要な検査であると記載されています。市中のMRSAも患者背景と併せ考慮すればグラム染色は凄いアイテムになることは必死です。

投稿: 師範手前 | 2008年9月18日 (木) 19時44分

 そうなんですか?!インフルエンザ感染後の細菌性二次感染は気をつけろ、と言うのは知っていましたが、ブ菌がらみも考えなければならないのですね。
 多分、医師のほうではほとんど意識していないと思います。むしろ、「インフルエンザ感染後の2次感染防止にマクロライド併用」という言葉のほうが横行しているのではないでしょうか。そんな文章をときに目にします。痰の排出には一役買うのでしょうか。でも、これは起炎菌はほとんど意識していないところですよね。

投稿: 三省 | 2008年9月19日 (金) 09時02分

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




« 染めのムラ | トップページ | 明日は石川県にお邪魔します »