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2008年8月29日 (金)

腸球菌を疑いますか?

50歳台の女性です。バルンの装着もなく、単なる市中の尿路感染です。基礎疾患は特にありません。

CVA tendernessは明らかに所見として得られ、発熱もあります。尿検査などを経て、腎盂腎炎と診断。

見えた菌はこれです。腸球菌と直球勝負する前に、ご一考を。

なんと、Group B Streptococcusでした。よく見れば違うのかな?よく間違える菌です。抗菌薬は同じなので、結果オーライ?ですが。

Gbs600 ×1000

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グラム陽性菌」カテゴリの記事

コメント

僕も最近全く同じケースにあいました。
認知症、前立腺肥大のある高齢患者(男性)さんで発熱あり、CVA tendernessは不明確でしたが尿は肉眼的に膿性。尿路感染を疑って染めてみるとGPC chainが認められ、検体が尿だったので即刻Enterococcusと判断して、治療としてはABPCでいいだろうと考えましたが、指導医はCTRX選択しました。(結構食いついたのですがダメでした) Enterococcusにセファロスポリンはダメだろうと議論しましたが、覆らずそのままCTRXにて治療開始し、培養結果を待つことになりました。次の日、尿は肉眼的にきれいになり、グラム染色でも菌数は激減(まだ少し残っていましたが)、その次の日には染色陰性になり、その日の培養結果でGBSと分かりました。
 僕自身はEnterocccusだと思っていたので、CTRXでよくなるはずは無いと思っていたにもかかわらず患者さんの状態、尿所見は改善して不思議だと感じていましたが、ふたを開けてみるとGBSということでなるほど、それなら全部納得がいくと思いました。
 最初のグラム染色をもう一度振り返ってみると、確かに菌体が丸く大きく、レンサも比較的少なくて、GBSを疑うこともできなくもないなと思いました。
 最近、師範手前様がここに書いていたように、染色する前にある程度起炎菌を想定することが大事だと思いますが、今回染色前の僕の頭の中にGBSはなかったので、こういう早とちりをしてしまいました。結果的には良かったのですが・・・
 それにしてもGBSで感受性も分かっているのに、僕の指導医はCTRXからPCGに変えましょうという話を全く聞いてくれません、やれやれ。

投稿: highgear | 2008年8月30日 (土) 08時39分

Highgearさま

たまに経験しますね腸球菌に見えたGBS。

しかしレンサ球菌まで分っていて何故セフャロスポリンなのでしょう?
指導医が、腎実質への細菌に対してもう少しseriousな考えと有効性も考えての選択なのでしょうか?
なら、キノロンやバクタではとも思います(根拠はあまりないですが)

投稿: 倉敷太郎 | 2008年8月31日 (日) 11時31分

腸球菌にセフェムは無効であることは、感染症に関心のある医療従事者しか知らないことです。でも、それは医療を行う上で良くないことと思います。
結果的にOKでも、治療に反映されない検査は出しても無駄なだけと思っています。(キツク言いますが・・・)
話を聞いてくれない方にどうして話しを聞いてもらうおうか?と悩むことが多いですが、それも自分自身の教育、これからの教育方針と思っています。
結果オーライであれば、患者にとってはどちらでも良いことかも知れませんが。
そう思いますが、変ですかね?

投稿: 師範手前 | 2008年9月 1日 (月) 19時32分

>結果的にOKでも、治療に反映されない検査は出しても無駄なだけと思っています・・・ 話を聞いてくれない方にどうして話しを聞いてもらうおうか?と悩むことが多いですが、それも自分自身の教育、これからの教育方針と思っています。

当院ではB5用紙の裏表(胸のポケットに入るように3枚折り)に当院主要検出菌のアンチバイオグラム入院外来別感受性率表を全臨床医、薬剤師その他関連部署に配っています。

腸球菌が考えられる場合見事に0%です、こういったものの利用も理解を深め、臨床細菌学に興味を持ってもらえる方法と考えます。

投稿: 倉敷太郎 | 2008年9月 2日 (火) 08時36分

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