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2008年7月26日 (土)

良くある誤嚥肺炎

Cummitecの下気道感染のガイドラインに誤嚥を疑う所見について記載(

A.Robinson,et.al,American Society Microbiology,C-468,p209.

)があります。

扁平上皮≧10個(100倍)、好中球≧25個(100倍)、常在菌≧50個(1000倍)

の時に誤嚥を疑う場合の、グラム染色で当たる確率は79%だそうです。

いつも、主観的に見ているグラム染色の所見をこのように客観的な数値の置き換えて表現されると、うろこが取れる思いですよね。

誤嚥の塗抹は、こんな感じです。比較すると はは~ん と思いますよね。

気をつけることは、Nursing homeに長期滞在しているか?経管栄養しているのか?などでしょうね。やはり耐性菌をどの時点で疑うか?当院のICTでも目を光らせています。

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背景など病態把握」カテゴリの記事

コメント

初めまして、ではありませんが初めて書き込みします。
松山という田舎で薬剤師をしております。

管理人さまのような専門家ではないので、的外れな質問になってしまうかもしれませんが、誤嚥性肺炎について疑問に思っていることがあります。

誤嚥性肺炎疑いで入院されて来られた患者さんから提出された喀痰からは雑多な菌が検出されることが多いと思います。中には耐性菌もあるかと思うのですが、検出された菌全てをカバーする抗菌薬を選択した方がいいのでしょうか。

抗菌薬の選択は患者さんの重症度にもよるとは思いますが、検出された菌全てをカバーする抗菌薬は、単剤、あるいは併用としてもかなり広域になってしまいます。以前喀痰からESBL産生E.coliが検出されたがS/A投与で軽快した患者さんもいました。嘔吐もあった方なので判断も難しいですが、そういう報告を聞くとますます分からなくなってきます。

管理人さまはスメア見て、どんな選択をされているのでしょうか。

投稿: sparkle | 2008年7月30日 (水) 22時51分

誤嚥の種類によりますし、患者の背景にもよります。

誤嚥でも唾液誤嚥と、胃液誤嚥を分けて見る必要があり、背景も市中なのか、Nursinghomeなのか、長期入院患者なのか分ける必要があります。

そうです。問題は緑膿菌を考えるかですが、塗抹で見えれば問題ないのですが、院内肺炎の場合は見えないこともあります。

唾液誤嚥の場合は、肺化膿症などになっていなければ、ABPC/SBTなどで早く軽快するでしょう。

入院の場合は本当に厄介です。GNRの割合が増えるために、ABPC/SBTでは物足りない場合もあります。
その場合は、スメア見て、患者背景を聞き、カルテ見ながら相談して、抗菌薬を決めることが必要ではないか?と思っています。

上記の場合は単なる、老人性で単純な唾液誤嚥と判断出来る像なので、ABPC/SBTかCLDMになるのでしょうね。ABPCでも勇気を持てれば良いかもしれませんが。

あと、喀痰からESBLが出て、耐性と判定される抗菌薬で軽快するのは、起炎菌ではないからなのでしょう。そういう場合も多くに見られます。大腸菌の肺炎は珍しいですが、これが肺炎桿菌に変わると少し考え方も変えないといけませんね。

投稿: 師範手前 | 2008年8月 1日 (金) 19時14分

管理人さま、ありがとうございます。

ひとくちに「誤嚥性肺炎」といっても、いろいろな背景を考える必要があるのですね。当たり前のこと・・・なのですが、今まで誤嚥の種類とか、どこの施設に入居していたのか、長期入院患者なのか・・・といったところまで考えていないこともあり、反省しました。

施設に入居している場合は、どんな抗菌薬をよく使っているのか、一度調べてみると役に立つかもしれないなと感じました。耐性菌の分離率とか、誤嚥性肺炎で入院する数とか、調べると施設ごとにきっと特徴があるのだと思いますが、なかなかそこまで手がまわりません。

長期入院の場合は、今まで使用した抗菌薬も考慮しなければいけないのですね。当院はまだまだ広域スペクトラムの抗菌薬が多く使われているので、その辺りも地道に改善していくと、変わってくるものでしょうか。

誤嚥性肺炎では検出された菌が気炎菌かどうかの判断も難しくて、やっぱり厄介です。しかしリハビリや口腔ケア、看護等で改善するというところは、他の感染症とどこか違うところですね。

投稿: sparkle | 2008年8月 3日 (日) 23時49分

sparkleさま

感染症は意外に素直な面もあります。頭隠しますが、尻は必ず出ます。抗菌薬も使用したとおりに進み、そのとおりに菌交代症は発生します。そういう結果から患者背景は重要です。

なので、ICT活動の中の耐性菌サーベイランスとAUDは重要なポイントと思っています。

>誤嚥性肺炎では検出された菌が気炎菌かどうかの判断も難しくて、やっぱり厄介です。しかしリハビリや口腔ケア、看護等で改善するというところは、他の感染症とどこか違うところですね。

この点は一部、NSTや歯科衛生士さんと話すると面白いですよね。

今週は胃液誤嚥についての解説予定です。

投稿: 師範手前 | 2008年8月 4日 (月) 12時14分

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