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2008年6月16日 (月)

渡航のある腸炎

海外渡航をすると、腸炎になる機会も増えると思います。渡航後の腸炎と言われて思いつくものに、感染症法に関連する疾患には、赤痢やチフス、コレラ、赤痢アメーバーなどあると思います。アジア地域からの帰国者で多いのは、腸炎ビブリオ、毒素原性大腸菌、プレジオモナス菌が多いとの検疫所の統計もありますので、一度見て下さい。

で、治療が必要か?と言われると、元気であれば輸液などの調製が必要でしょうし、積極的な抗菌薬の投与は状況によると思います。
渡航があった、菌の検索をしたい場合どうしましょう?まずは便の細菌検査ですが、良く忘れがちなのは血液培養です。チフスでは血液培養のみでの菌の分離がありますので、疑う場合は必ず採取しましょう。

グラム染色で分かるものは、
  ①キャンピロバクター
  ②白血球
ではないでしょうか?

白血球の有無、新鮮さなどは、起炎菌を推定するのに使えることがあります。

Inflammatory Bacterial Diarrhea(JCM,1996,p928-932)によると、便中の炎症度によって違いが出てくると記載があります。これは、Acute Infectious Diarrhea(N Engl J Med 2004;350:38-47 )にも書かれている内容です。
掲載の写真ですが、患者の便の様子です。これを見て、菌が少なくても推測は可能だと思います。やり過ぎ?の考えもありますが、臨床像と比べて評価してみるのも面白いですよ。「白血球が多いので、下部消化管の起炎菌、例えば赤痢やサルモネラの疑いがありますよね?」って言えるスライドでしょう。

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グラム陰性菌」カテゴリの記事

コメント

漢方マスターさま
すいません。前回のカキコ見て添付されていたメルアドへ送り返したので大丈夫だと思っていましたが…。失礼しました。今日の朝に送ります。あとブログコメントからメルアド消しておきますね

投稿: 師範手前 | 2008年6月18日 (水) 08時30分

この記事へのコメントは終了しました。

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