さぼっていた訳ではありません
日曜に第2回GSSG研究会がありましたが、大変盛況で終わりました。午前・午後と参加者のレベルを考慮しての形式を採ったのも良かったかと思います。印象的なのは、午前の材料採取、午後の症例カンファです。初めは皆さん大人しかったようですが、後になるほど発言が増えてきました。皆さん、悩める部分は多いのですね?
昨日は、近隣地区での感染症セミナーがあり、グラム染色についての漫談をさせて貰いました。各論に突っ込み過ぎなのか難しかったのでは?と反省しています。でも、グラム染色を活用すると、感染症の診断価値が無限に拡がることを確認させたかったのもあります。死亡率低下に向けての迅速な報告は重要です。ここは、拘りです。すいません。矢野(旧五味)先生の話面白かったですよね。
で、スライド全て公開する訳にもいきませんが、1枚だけ掲載します。
全て同じ菌のスメアですが、どうでしょうか?菌解らないのはモグリですよ。
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コメント
上段の真ん中は莢膜が薄く赤く染まっています、グラム陰性の双球菌にも見えますが、こんなに分厚い莢膜は、緑膿菌ですか?
上段左は肺炎球菌、上段右も先日出てきたような肺炎球菌、下段左も、連鎖は多いですが、莢膜を認めるのと周囲にGPDCもいくつかあり、やはり肺炎球菌が連なったものでしょうか。
下段右ですが、丸で囲んだものは肺炎球菌として、写真中央にあるグラム陽性桿菌はコリネバクテリウム、これは貪食をされているのですか?
それと、濃染している長いものと濃染している大きなラグビーボール状に見るもの、これは、真菌類?
あと、その濃染している長いものの途切れたところのすぐ下に、肺炎球菌よりは1.5倍くらいの大きさのあるやや楕円になっているグラム陽性球菌、これは何ですか?ブドウ球菌?
?だらけですみません・
投稿: 三省 | 2008年5月22日 (木) 03時34分
師範手前さまGSSG研究会、近隣地区での感染症セミナーおつかれさまでした。
>全て同じ菌のスメアですが、どうでしょうか・・・
こうして同一菌のバリエーション、ならべて比較できれば非常に頭の中、整理しやすいですね。
さて左上の肺炎球菌の周りに観られる炎症像、一見古い炎症の痕のように観えますが、実は細胞破壊性の非常に強い、炎症のようにも観えます、どうでしょう。
上中は、莢膜がさも緑膿菌のような染まり方していますが、炎症が少し治まり全体が赤っぽくベターとして観られるような時、莢膜もピンク色がかって観られる事ありますね。
右上は、炎症細胞も古そうで肺炎球菌も生き悪そうです、培養期待できそうにないですね、臨床に誤解の無いようコメントは必要です。
投稿: 倉敷太郎 | 2008年5月22日 (木) 08時01分
あら、すべて同じ菌です、というコメントを見ぬかっていました。おはずかしい・・・
莢膜がこれほどピンクに染まることがあるのですね。そういえば、過去にこのようにえらくピンク色だけど、肺炎球菌でこんなにピンクのはみたことない、いったいなんでだ?染めすぎたのか?と思ったことがあるのを思い出しました。標本は全部保存しているので、どれだったかちょっと探してみましたが、見つかりませんでした。炎症が収まりかけてきたときにそのようになることがあるのですか。勉強になります。またひとつ、疑問が解消されました。ありがたいことです。
投稿: 三省 | 2008年5月22日 (木) 12時33分
中々、アトラスでも掲載されていないような肺炎球菌です。貴重なのかもしれませんが、良く見ると肺炎球菌と解ります。直感が働くか?も重要なファクターでしょうね。
投稿: 師範手前 | 2008年5月22日 (木) 20時39分
右下の写真は、カラーアトラスにありましたね。今日、もう一度カラーアトラスを見ていて、あ、一緒の写真だ、と気がつきました。
投稿: 三省 | 2008年5月23日 (金) 23時27分