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2008年5月31日 (土)

なる~~~

腎盂腎炎です。バルン挿入を余儀なくされている患者です。在宅でショートステイなども繰り返しています。バルンの閉塞でしょうが、腎盂腎炎にて来院。スメアをみていますと、2つの菌がありました。グラム陽性連鎖球菌とグラム陰性桿菌。

①グラム陽性球菌は、連鎖が短いのが多く、菌がやや横長なので⇒腸球菌で決定

②グラム陰性桿菌は、莢膜もなく、長くもなく短くもなく、染色は濃いので⇒腸内細菌で決定

でした。

翌日培養を見てみると、腸球菌と腸内細菌は当たりました。でも腸内細菌は遊走しているではないですか・・・。そう、プロテウスでした。こんな風に見えるんだと思いまして掲載しました。でもきっちりESBLでした。はやり、患者背景よりハイリスクを考えないといけませんね。

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2008年5月29日 (木)

似たもの同士

先日、当院のグラム染色の菌名当たる確率について計算しましたが、殆どが90%以上でした。ただ単に、グラム陰性桿菌とだけ正答するのではなく、喀痰に関しては菌名ズバリを当ててみました(尿はズバリは当たらないことが多いので)。

そのうち、外れた症例で塗抹でインフルエンザ菌と報告したが、発育してきたのが緑膿菌だった症例ありました。長期入院歴のない、慢性呼吸不全の患者でしたが、自身を持ってインフルエンザ菌と言ったものの、緑膿菌だった自分に反省です。CAZを投与しようかと検討していたので、問題無かったのですが。その後、悔しくていくつか振り返り再検討しました。

そしたら、あることが判りました。

普通に考えると、緑膿菌は集族する傾向が多いようです。インフルエンザ菌は散在する。今回判ったことが、貪食細胞内でも視れる現象であることが何となく判りました。

良く視ると、そう思えてきます。どうでしょう?

じゃどっちがどっちでしょうか?①の方②の方?

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2008年5月27日 (火)

もう菌マイナスだけ返せない、あなたのために

膿胸です。誤嚥がこじれたりして、入院を余儀なくされる方も多いですが、老人施設などでこじらせた場合は、市中肺炎にはならないという教育を当院でしています。かかりつけ医で抗菌薬を処方して、治癒できない場合も散見されます。おっと困ったのは検査室。胸水引いたらドロドロ、スメアで何か情報を・・・と言われても抗菌薬が入っています。こういう場合ですが、見えた時は①MRSA②耐性グラム陰性桿菌③結核などでしょうか?でも、背景を確認することで、その炎症が、今どういうステージであるのか把握出来る場合があります。抗菌薬の前投与があるか、無いか情報ない場合でも有用でしょう。

こういったスメアはどうしましょう?もう、『菌マイナス』のみなんて言わせませんよ。

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2008年5月26日 (月)

1度ある時は2度あることが多いです

嚢胞性肺繊維症の場合には、インフルエンザ菌や緑膿菌が、塗抹染色で見えたらほぼ確定!!というブログを掲載しましたが、じゃ、同じような患者背景をもった方は、一度きたらまた来るということは良くあることです。でも塗抹は同じに見える訳ではありません。

こんなスメア見えたらどうしましょう?同じコメントで返せますでしょうか?

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2008年5月22日 (木)

豪華なメンバー

先日の研究会でも話ましたが、グラム染色の的中度です。驚くことに、グラム染色の的中率は、良いのが解りました。肺炎球菌は少し低いのですが、インフルエンザ菌が86%(Journal of clinical infectious diseaseより)と高いことがなんとなく頷ける値です。で、Cysticfibrosisの場合ですが、もっと確率が上がるようです。 Journal of Clinical Microbiology,32,54-58.には緑膿菌はなんと98%の感度と・・・。凄いデータですが、一定の疾患についてなので、高くなるのでしょうか?面白いデータです。やはり臨床背景ありきと思います。

じゃ、これはどう読みますかね?良く見ると判りますが、豪華なメンバーですね。

少しサボると閲覧数が減ります。世間は意外に敏感です。

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2008年5月21日 (水)

さぼっていた訳ではありません

日曜に第2回GSSG研究会がありましたが、大変盛況で終わりました。午前・午後と参加者のレベルを考慮しての形式を採ったのも良かったかと思います。印象的なのは、午前の材料採取、午後の症例カンファです。初めは皆さん大人しかったようですが、後になるほど発言が増えてきました。皆さん、悩める部分は多いのですね?

昨日は、近隣地区での感染症セミナーがあり、グラム染色についての漫談をさせて貰いました。各論に突っ込み過ぎなのか難しかったのでは?と反省しています。でも、グラム染色を活用すると、感染症の診断価値が無限に拡がることを確認させたかったのもあります。死亡率低下に向けての迅速な報告は重要です。ここは、拘りです。すいません。矢野(旧五味)先生の話面白かったですよね。

で、スライド全て公開する訳にもいきませんが、1枚だけ掲載します。

全て同じ菌のスメアですが、どうでしょうか?菌解らないのはモグリですよ。

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2008年5月14日 (水)

こんなんも見えました

100%!SOかもね の症例ですが、こんなんも見えています。これくらい見えますが、左中央の端の方に、色が変わった肺炎球菌見えます。

ということは、これくらい見えても発育しないことが予測されます。左端のは、莢膜が多少見えますので、肺炎球菌となります。かえって染まっている方が、肺炎球菌に見えないようです。やはり、慎重に総合的な判断をしたら良いかと思います。

新鮮な白血球多く、アクティブな肺炎を示しています。

スナップショット、でも、詳しく見ましょう。

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2008年5月13日 (火)

100%・・・ SOかもね?

本日は当直ナリ・・・。

昔、シブがき隊の歌で、100%・・・SOかもね という歌がありました。部活で話題になっていた、よき時代でもあります。シブがき隊にとっても、その後の スシくいねェ!なんて、面白い歌も流行ましたが、最初は4人だったのはあまり知られていない事実ですが・・・。仙八先生から出たユニットです。

感染症も流行が敏感になります。中国では手足口病が流行しているようですが、ちゃんと消毒出来ているのでしょうか?不安になります。

ところで、喀痰のスメアを見ていると、こんなことが良くありますよね。像で下記のようなものが見えて、次の日培養で『発育認めず』。微生物検査室からは、事実のまま返すと、殆どと言って良いほど、臨床医から電話が掛かってきます。そりゃそうだ!と思いつつ、電話が無い施設はもっと寂しいですね。

100%塗抹で起炎菌が分かっていても、この手の菌に関しては、発育環境の変化に着いていけず、直ぐにめげます。でも、不思議なことに体内では、病原性を発揮します。どうなってんの?と思いつつ、結局は、人工培地に頼る培養検査の限界を見るはめになってしまいます。でも、良く知らない医師は、『検査の技術が悪いんじゃないか?』などと疑問を持つでしょう。ちゃんと、発育しないものはしないと、言える場面もあると思います。

でも、決して塗抹検査結果を培養が陰性だからと言って、塗抹陰性と上書きしないように!!塗抹は現場を押さえている唯一の証拠になりますので。

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2008年5月10日 (土)

すべては、こんな疑問から

肺炎と言ったら何を想像しますか?胸部レントゲン?喀痰の色?グラム染色?職種によっては印象が違うと思います。私は臨床検査技師なので、グラム染色の態度かな?と思います。

肺炎で、喀痰から得られる情報は何か?と言われて、見ると肺炎球菌、インフルエンザ菌、緑膿菌など色々メジャーな菌が出てきます。

でも、菌は見えて当たり前・・・でしょう。起炎菌の推定以外に出来るものはないだろうか?と思い、感じていたことがあります。少しだけ病理の経験もあり、炎症について興味があったのも理由の一つでもあります。

急性肺炎のスメアで見えるもの

菌+新鮮な好中球+滲出したフィブリン+たまに見える単球=急激な炎症で、数日経っている。

こういった、複合した要素を固めて総合的に見れるんじゃないか?と少し進んだグラム染色を開始しました。それが、このブログを作った、元々の経緯でもあります。役立つ情報は、創作しないと、今は色々な検査も多く活用される側に回ってしまい兼ねません。頑張りましょう。

Photo_2 背景はこちら(×200)

Photo_3 起炎菌はこちら(×1000)

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2008年5月 8日 (木)

めっちゃムズいかも

80歳。大腿骨骨頭置換術後、14日です。バルン抜去?と思った頃に発熱です。尿路感染と思い、培養検査に。塗抹を見ましたが、即『・・・・・・菌』とコメント返しました。主治医は緑膿菌も気にしていると思っていたので、有意義な結果になったのか判りませんが、カルバペネムは阻止出来そうです。何菌でしょう?

ところで、某携帯電話メーカーのお父さんこと、犬が、時期作品はネコになるらしいです。期待大ですね。

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2008年5月 4日 (日)

スメアで暴く感染症

26歳の男性です。潰瘍性大腸炎で外来フォロー中でした。下痢が増えたと言って来院されました。一応R/Oで便培養になりました。スメアを確認しましたが、こんなスメアです。

翌日主治医から、『起炎菌何か出た?』と電話があり、『サルモネラやO157なんかは陰性ですよ。でも、大腸菌の検査終わっていないから・・・。明日まで待ってください。』と返答。大腸菌を精査すると、O-119に。

一応、結果について詳細に説明しましたところ、『じゃ、治療するわ』と納得されました。

スメアの結果も付加価値を生んだ結果になりましたが、どう解釈しましょうか?

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2008年5月 2日 (金)

そんな○○○に騙されて・・・

患者は白血病ケモ中の患者です。好中球減少時に発熱があり、一応血培採取しました。危険なことに2日目に陽性になり、スメアを見ました。こんなんです。

先生に、『歯科衛生悪いですか?粘膜障害ありますか?』など、聞き込み、たぶん『⇒嫌気性菌の×××でしょう』と言いましたが、生えてきたのが違いました。

してやられたりです。いつも、気を付けるようにと見ていますが、今回は思い込みが良くない結果を生みました。

確かに歯は悪いと言っていました。どんな菌を想像しますか?

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