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2008年5月13日 (火)

100%・・・ SOかもね?

本日は当直ナリ・・・。

昔、シブがき隊の歌で、100%・・・SOかもね という歌がありました。部活で話題になっていた、よき時代でもあります。シブがき隊にとっても、その後の スシくいねェ!なんて、面白い歌も流行ましたが、最初は4人だったのはあまり知られていない事実ですが・・・。仙八先生から出たユニットです。

感染症も流行が敏感になります。中国では手足口病が流行しているようですが、ちゃんと消毒出来ているのでしょうか?不安になります。

ところで、喀痰のスメアを見ていると、こんなことが良くありますよね。像で下記のようなものが見えて、次の日培養で『発育認めず』。微生物検査室からは、事実のまま返すと、殆どと言って良いほど、臨床医から電話が掛かってきます。そりゃそうだ!と思いつつ、電話が無い施設はもっと寂しいですね。

100%塗抹で起炎菌が分かっていても、この手の菌に関しては、発育環境の変化に着いていけず、直ぐにめげます。でも、不思議なことに体内では、病原性を発揮します。どうなってんの?と思いつつ、結局は、人工培地に頼る培養検査の限界を見るはめになってしまいます。でも、良く知らない医師は、『検査の技術が悪いんじゃないか?』などと疑問を持つでしょう。ちゃんと、発育しないものはしないと、言える場面もあると思います。

でも、決して塗抹検査結果を培養が陰性だからと言って、塗抹陰性と上書きしないように!!塗抹は現場を押さえている唯一の証拠になりますので。

Photo ×1000

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グラム陽性菌」カテゴリの記事

コメント

>決して塗抹検査結果を培養が陰性だからと言って、
塗抹陰性と上書きしないように!!
塗抹は現場を押さえている唯一の証拠になりますので・・・

例えば、百日咳菌(Bordetella pertussis)など、インフルエンザ桿菌とグラム染色で区別がつかない菌種です。
また、グラム染色で多数観られたけど、チョコレート寒天に発育してきません。

短桿菌で、単在したり対をなしたり、多形性を示したりと非常にインフルエンザ桿菌に似ています。
百日咳菌は、後染色(赤色)で少し長めの染色が必要になります
(染まりにくい)。
百日咳菌の菌の配列が魚群のように観られることがあるそうです。
百日咳Ⅰ相菌は病原性の強い莢膜をもっています。

発育には特殊な培地が必要になってきます。
Bordet-Gengou培地やCSM培地(cyclodextrin solid medium)など、通常一般の細菌検査室には常備していなところが多いと思います。

百日咳菌は気道粘膜に引っ付いて感染、線毛上皮細胞の表面で増殖します。
しかし人工培地では培養できない、病原菌の必要な栄養素、腸管もそうですが人体は摩訶不思議です。

子供の病気だと思えるこの病気、最近、成人の百日咳が増加傾向にあるようで注意が必要かと思われます。
慢性の乾性咳の原因となり、ウイルス感染と誤診されているようです。

グラム染色による菌種の推定だけでも臨床に生かせれば、早期の抗菌薬治療に入れるし、2次感染(肺炎球菌やインフルエンザ桿菌、黄色ブドウ球菌)による気管支肺炎の原因も未然に防げます。

投稿: 倉敷太郎 | 2008年5月13日 (火) 10時53分

塗抹でグラム陰性短桿菌、翌日未発育の気道系検体ということであれば、私もBordetellaに一票入れたいです。

ところで、運よく口腔内常在菌コンタミが少ない検体であれば、チョコ寒でも5~7日放って置けば、 Bordetellaは生えて来そうな気がするのですが。。。単純に遅発育性という問題なのかと。

投稿: 勤ノ字 | 2008年5月13日 (火) 14時54分

勤ノ字 さまお答えします

>運よく口腔内常在菌コンタミが少ない検体であれば、
チョコ寒でも5~7日放って置けば、 Bordetellaは生えて
来そうな気がするのですが・・・

そうですね、百日咳菌(Bordetell pertussis)は遅発育性菌です。
ですから培養には最低3日以上時間がかかります。

Bordetella属には百日咳菌以外、B.parapertussisやB.broachisepticaなどがありますが、百日菌以外は1~2日培養で血寒天培地でもチョコレート寒天培地でも比較的はっきりしたコロニーの発育が認められます。
しかし、百日咳菌だけは発育にBordet-Gengou培地やCSM培地など選択培地を必要とします。

検体の採取法は鼻咽腔粘液や咽頭粘液、直接培地に咳つけ平板法など、やはりコンタミの影響は多く、コロニーの観察は3日目頃から、弱いβ溶血のある灰白色の微小なコロニーとして観察されます。

培養陽性率は一般にカタル期以降の咳嗽期に高く、寛解期には陰性になるようです、検体採取のタイミングも重要ですね。

投稿: 倉敷太郎 | 2008年5月13日 (火) 18時08分

皆さん、百日咳の話題は付き無いと思いますが、考えすぎじゃないですか?スメア良く見ましょう。

投稿: 師範手前 | 2008年5月14日 (水) 09時27分

師範手前さま失礼しました

例え話が長くなってしまいました、百日咳菌は次日に正体は
現しません。

菌数少ないですが、グラム陰性双球菌(染色性の悪い)でhaloをもった、形体から肺炎球菌のような菌が観られます。

周囲からの炎症度は、好中球脱核のみ観られ、炎症は落ち着いてきているような印象をもちます。

培養陰性の理由は、この菌、半死半生のためコロニー形成できなかったのでしょうか。

投稿: 倉敷太郎 | 2008年5月14日 (水) 11時32分

掲載した写真は、市中肺炎の肺炎球菌です。典型的な肺炎球菌の像と確認出来ない像が稀あります。何の疑いもなく、市中肺炎=肺炎球菌と結びつけるのであれば、良いのですが、熟練していく速度に従い、違う菌も想定されそうです。まずは日ごろの直感に頼らないといけませんが、良く見る癖を付けないといけません。
これが肺炎球菌であると言い切れるには、2皮も剥ける必要があります。
で、更にもう一皮剥けると、この菌は発育しない可能性がある?と感じることです。特に肺炎球菌の場合は見えても、生えないのが多い菌なので、日ごろから臨床医にもそうですが、培養に出すと菌の条件に応じて発育しないものがあることを教育する必要があります。でも、グラム染色で引っ掛けていた場合は、事実になります。抗菌薬が前投与されている場合は、抗菌薬の影響、貪食のある場合は、殺菌酵素の影響、それ以外であれば、肺炎球菌であれば自己融解酵素の影響と考えれるかもしれません。

いずれにしても、『出したから、発育しないのは、検査室の精度が悪い!』というクレームが出ないような教育をICTでするのも一つの策です。

投稿: 師範手前 | 2008年5月14日 (水) 19時07分

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