少し、しょうもない統計を採ってみました
5月にある研究会で、グラム染色をよりadvanceに紹介しようと思い資料を探そうと思い考えついたことがあります。
日本はグラム染色を重宝する傾向にある(場合もある)が、米国は状況によりますが、段々と重宝しなくなってきた傾向にあるように思います。確かに治療の妥当性を迅速に評価出来る(初期治療の標的菌が当たるか外れているか)ものと思われます。
成人市中肺炎の検査はそんな状況を表しています。
各種ガイドラインに『グラム染色』という名前がいくつ出てくるか?調べました
日本の成人市中肺炎の診療ガイドライン(ポケット版) ⇒11個
IDSAのCAPガイドラインには
1998年 ⇒36個 (ちなみに尿中抗原3個)
2000年 ⇒40個 (ちなみに尿中抗原12個)
2003年 ⇒11個 (ちなみに尿中抗原12個)
2007年 ⇒20個 (ちなみに尿中抗原26個)
2000年から2003年には尿中抗原が流行り、2003年から2007年にはグラム染色がもう一度評価されたことになりますかね?ページ数の問題もあろうかと言葉の密度をパラメータ化しました
1998年は1.28、2000年は1.11、2003年は0.37、2007年は0.43です。やはり少し多く記載されていますが、2000年以前よりは少ないようです。日本はポケット版で0.23なので米国より記載が少ない状況です。意外にも意外です。
写真は広州に行った時にお伺いした検査室の写真です。良く『どんなんやった?』って聞かれますが、予想を遥かに超えている設備でした。検体自動搬送機(日本のメーカー)が入っていて、某メーカーの自動機器システムとDMSが入っていました。パニック値は自動再検でしかも異常値は全て担当医の携帯電話へメールを自動配信してくれるようです。また、自動的に必要な追加検査をピックアップして測定するようです。うちも欲しいと思った瞬間です。
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