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2008年2月 1日 (金)

さて、結論です

今回の症例を少し追って解説していきましたが非常に難しい内容だったと思います。要点は検体の正確な採取とその評価、合併症の判断(鑑別)、起炎菌検出のタイムコースなど、状況によりその診断方法や治療に含め、グラム染色の報告も変わってくる可能性があるということです。実は私たちの検討(n=148)ではAOSCの悪化の要因として、

①クロストリディウムが出ていること

②複数菌感染であること

③血液培養陽性であること

④主に薬剤耐性菌と言われる菌が検出されることです。

今回の架空事例では①②③全て当てはまることです。

血液培養陽性⇒何で陽性なの?胆汁スメアは急ぐの?など色々な報告様式が考えられます。でも、予後不良因子を出来るだけ早く見つけ治療を開始するかで、今後の治療も変わってくるはずです。色々な要因も含め、グラム染色でいろんな角度から感染症を見つめることが出来るのか?が大切だと思います。

Aosc1 Aosc2

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コメント

Clostridium陽性だと死亡率が高いとのことですが、n=8なのでなんともいえないように思います(つまり死亡したのは1名のみ)。
MRSAも同様ですね(n=6のうち1名死亡)。
全体にnが少ないので、呈示いただいた結果で①-④の結論を出すのは少々強引な気がします。真実かもしれないけどこのデータからそこまで言っていいのか?という意味です。
nが多くないときは%でなく実際の数字で示した方がよいと思います。無理やり統計学的な手法を用いる人もいますが、このくらいのnだと数字そのものを示した方がむしろすっきりしますね。

投稿: 通りがかり | 2008年2月 7日 (木) 08時01分

通りがかりさま

おっしゃる通りです。確かに症例の因果関係を考えるにはN数が多い方が良くなります。今回は30例以下になるのでマン・ホイットニーの検定もすべきですが、実施していません。実際、教科書的に言うと、血液からClostridiumが検出されれば死亡率が高いとの記載が多くあります。これはClostridium自体のビルレンスに左右されることが多いからです。なので、今回のサーベイでの因果関係には直接合致していないと思われます。ただし、Clostrodiumが検出されているので症例を重ねれば何かはっきりしてくるかもしれません。でもグラム陽性菌は気まぐれですので困ります。nが多くないので症例数としての記載を考えていますが、紙にするときはそうさせてもらいます。貴重なご意見ありがとうございます。②③④の結論は正しいと思いますので、積極的に介入をしたいと思います。ただ、スメアで①の場合は予後が悪くなる可能性も占めているので注意換気として臨床に報告する対象にする必要があるかと思います。検査室では意外にも『大きい陽性桿菌やなあ』と済まされる場合も多いかと思いますので、このスメアからClostridium?と感じる必要はあるかもしれません。
MRSAに関しては胆管炎と関係ないと思います。理由は胆汁酸に感受性の菌なので、どこかにコロナイズしてたまたま検出されただけと思っていますが、どう思われますか?学会でも突っ込みが無かったので寂しい思いしました。

投稿: 師範手前 | 2008年2月 7日 (木) 11時41分

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