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2008年2月 5日 (火)

無念100点ならず・・・

いつもあれだけ言っているのに、無念です。今回は菌種まで解っておきながらはっきりと言えなかったんです。くやしいです。

朝仕事をしているといつものように、血液培養陽性のサイン(当院は黄色になります)が鳴り、いつものようにスメアを作りました。で、覗いたらこの像です。

患者は60歳、男性。DMあり。3日前から容態が悪くなり、本日悪化したため緊急入院です。DICも起こし、血圧低下。敗血症性ショック状態です。初期治療にMEPMで開始していましたが、抗菌薬の妥当性について検討した結果、DMもあり、菌がスメア以外にある可能性も示唆されたためCTRX 2g/日/分1に、一応CLDM 1800mg/日/分3加えて再発進です。菌のことがはっきり言えたらCLDMの是非も考えたのですが、empricとしては適当だったのでしょう。

さて、何菌でしょうか?ブログ愛好家であれば100点も可能でしょう。

ちなみに到達レベルは

  30点・・・グラム陽性球菌

  50点・・・連鎖球菌

  80点・・・α?β?腸球菌?肺炎球菌?の鑑別可能

  100点・・・ずばり菌名

個人的な判定値です。気にしないで下さい。

Photo ×1000

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グラム陽性菌」カテゴリの記事

コメント

はじめてコメントしています。いつも興味深く拝見させてもらっています。臨床微生物学会の企画も本当に盛況でよかったですね。
さて、現場からと遠ざかっているので、的を得ていないコメントになるかもしれませんが、血液培養で陽性となりグラム染色でこのような形態の菌が観察された場合に、平板培地での培養と同時に沈さを用いて、溶連菌の血清型別(A, B, C, D, E, F, G型)と髄液・血清用GBSラテックス試薬、髄液もしくは尿中抗原用の肺炎球菌、咽頭からGAS検出キットなどを適応して30分ほどである程度菌種を絞り込むということを検査室勤務時代にやっていました。
 染色形態とこれらの組み合わせで迅速な結果を臨床に報告するというの1つの方策かもしれないと思いお便りしてみました。

投稿: Kiyo | 2008年2月 6日 (水) 10時09分

Kiyoさま 初投稿ありがとうございます。コメント内容からすると検査技師さんですね。同じ臭いします。頑張っていきましよう。
また、貴重なコメントありがとうございます。Kiyoさんの言うとおりLatexによるLancefield分類は非常に役立つと思いますので、併用すれば菌名同定に近づくと思います。ABCDGFとあるのは某社(最近買収されたメーカー)のものでしょうか?当院はD社のものを使用していますので、BやDがありません。残念ですが、酵素処理と全てするので感度は良いです。なので、今回はしていません。髄膜炎用のものも汎用できることをすっかり忘れていました。(ちなみに髄膜炎用のものと普通のLancefieldのものは感度が全然違いますので注意が必要です) 今はICT法などの種種の方法がありますので、合わせてするのが良いと思います。ただ、ICT法は血液(特にHb濃度)に左右されるので判定時に注意を要しますが、非常に有用です。
失敗談を先日、vridansの腎膿瘍がありました。形状では肺炎球菌を疑ったのですが、結局viridansで疑陽性でした。治療上問題ないので良かったですが、過信は良くないと改めて感じた症例です。
臨床医はどの時点でどのくらいの菌が推定できるのかご存知ないことが多いので、kiyoさまのしているような迅速な対応は臨床の先生も覚えておいて頂きたい事項だと思います。

投稿: 師範手前 | 2008年2月 6日 (水) 12時21分

師範手前さま

>60歳、男性。DMあり。3日前から容態が悪くなり、本日悪化したため緊急入院です。DICも起こし、血圧低下。敗血症性ショック状態

グラム染色から、化膿レンサ球菌かなと思いますが、少し球菌の
大きさ、染色性が気になるところです。レンサ状態はA群溶連菌に近いように思います。足感染症はどうなんでしょう、どこか侵入門戸ありそうですね。
やはり、スメアから考えて、化膿レンサ球菌(黄色ブ菌)などの初期治療には、この方の様なショック状態であれば毒素産生抑制の為、CLDMは外せないでしょうね。

投稿: 倉敷太郎 | 2008年2月 6日 (水) 16時42分

倉敷太郎さま

A群にしては少し菌が大きいですよ。

投稿: 師範手前 | 2008年2月 6日 (水) 17時14分

やはり、均一でこんなに大きくないですね。
もう少し考えます。

投稿: 倉敷太郎 | 2008年2月 6日 (水) 17時45分

連鎖が少し長いように思えますが、B群溶連菌だったのでしょうか、であればCLDM使用の是非についての話になりますね。

投稿: 倉敷太郎 | 2008年2月 9日 (土) 11時25分

そうなんです。実はGBSでした。長いのでつい・・・。でも菌の形、大きさなどはGBSです。安全策を採って溶連菌と言いました。間違ってはいないのですが。結局CLDMはオフにして、重症であればγグロブリンが妥当です。

投稿: 師範手前 | 2008年2月10日 (日) 18時18分

正解が出てしまいましたが・・・
最近話題のG群ではなかったのですね(笑)

投稿: 先生 | 2008年2月12日 (火) 12時12分

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