« 発熱、下痢、下腹部痛・・・・そしてキノロン | トップページ | 吸引痰もちゃんと採れてますか? »

2008年1月17日 (木)

VPシャント部の感染

ずっと前になりますが、こんな髄膜炎ありました。SAH(subarachnoid hemorrhageの患者で、術後にシャント管理になりました。退院して暫くして様子が変になり、再入院してきました。VPシャントの感染のようです。

主に、腸内細菌、腸球菌、緑膿菌などの感染が多いと思いますが、今回は一味違う菌でした。スメア掲載しておきます。

形状を良く観察して下さいね。まずは、属レベルまで行えば問題ないでしょう。出来なければ腸内細菌群かブドウ糖非発酵菌群かでも違いますね。

それが決まれば抗菌薬選択の幅が広がりそうです。

Photo ×1000

|

« 発熱、下痢、下腹部痛・・・・そしてキノロン | トップページ | 吸引痰もちゃんと採れてますか? »

グラム陰性菌」カテゴリの記事

コメント

今回は、正直に申し上げましてよく分かりませんでした。アトラスとにらめっこをしながら考えています。

形態としてはHaemophilusに似た球桿菌のGNRと読みました。VPシャントがあるということでやはり腸内細菌群があやしいかと思いますが、グラム染色上では典型的ではありません。硬膜下膿瘍や脳膿瘍を起こす嫌気性菌としてPrevotella, Porphyromonasがあり、形態的にも臨床的にも今回はこれらの細菌ではないかと思いましたが、いかがでしょうか?
本当に分からなかったので、全く見当はずれかもしれません。

投稿: highgear | 2008年1月18日 (金) 18時07分

highgearさま、近いところなんですが…。ヘモフィルスんんん〜近い。シャント感染です。出題にヒント隠されています

投稿: 師範手前 | 2008年1月18日 (金) 21時33分

よく見ると、ナイセリアやモラキセラのように双球菌になっているところがあったりするので・・・しかも腸管と繋がっているということで、アシネトバクターでしょうか?

正解だと仮定して、治療方法を考えて見たいと思います。
青木先生の感染症診療マニュアルによると、
「シャントから得られた髄液のグラム染色でGNRが見られた場合、セフタジジムを開始する」と記載されています。このグラム染色像で緑膿菌を完全に否定して、CAZの代わりに例えばCTXなどを投与するのはやはり危険すぎるのでしょうか。
そこまでの判断はグラム染色の能力を超えていると割り切って、CAZを投与するべきだとも思いますが、どうなのでしょうか。

投稿: highgear | 2008年1月19日 (土) 19時37分

highgearさま アシネトバクターで当たりです。凄い観察力だと思います。解説しますとGNRで短桿菌+やや薄い+人工物=アシネトバクターかマルトフィリアになります。ヘモフィルスも類似ですが、この場合は可能性が低く前に書いた二つに絞ることが出来ます。この場合のグラム染色を用いた起炎菌で緑膿菌と腸内細菌を否定出来るかが醍醐味になります。確かにGNRが見えたのなら中枢神経疾患なのでCAZ6g分3が標準になろうかと思います。あとは菌名と感受性を見てからで良くなります。私は残念ながら青木先生の本を未だ購入してません。早めに購入しようと思います。アシネトバクターと分かればABPC/SBTになるのでしょうね。ここで一つポイントですが、アシネトバクターは次の日培養した集落を見ても菌名を特定出来ないことが多いです。なぜなら、セラチアとの集落形状がそっくりです。慣れてると僅かな違いが分かりますが、中々マニアックな同定になります。たまに冗談で培養道場要るかもと言っています。

投稿: 師範手前 | 2008年1月19日 (土) 23時46分

詳細なコメントありがとうございました。
培養の所見は以前にすこしだけ検査室を見学したときに見させていただきましたが、ちんぷんかんぷんでした。

投稿: highgear | 2008年1月21日 (月) 19時42分

highgearさま
慣れてくると面白いもんです。菌の同定する前に解るので。当てもんクイズみたいなものでしょうか?難易度は黒ひげ危機一発のくしを刺すくらいでしょうか?ちなみにセラチアとアシネトバクターの違いはマナカナの違いを当てるくらいの難易度になります。

投稿: 師範手前 | 2008年1月21日 (月) 23時06分

過去ログですが、ネット検索をしていたら遭遇したのでコメントしてみます。
2ヶ月の小児、先天性水頭症のため生直後よりVPシャント設置。退院後1週間で発熱、皮下のシャント部位の膨隆、熱感、発赤あり、シャント感染疑いグラム染色。
フレッシュな好中球と単球が入り交じり背景にはタンパク浸出があり、いわゆる数日経過した炎症像だと思いました。起炎菌はといえば、かなりの炎症像なのでかならず何かはいると思って一生懸命探しましたが、ほとんど見られず、強拡大で1/100視野ぐらいの頻度でGPCありました。
本当に起炎菌かどうかは分かりません(何かの拍子に付着したもの?)。しかし物の本には菌が見えなくても細胞数、タンパク数など上昇していればVCM投与といったアルゴリズムがあるようです。
今回、起炎菌が見えなくてもグラム染色はタンパク、細胞数を評価する上で非常に重要な検査だなと再確認しました。
一応、一番下っ端ではありましたがVCM投与は必要だという意見は言わせてもらい、投与することになりました。

投稿: highgear | 2009年2月21日 (土) 11時05分

highgearさま

過去ログがヒットしましたか。
手術に伴う感染の場合は、急性の髄膜炎のような像は見えない場合が多いように思います。特にVPシャントの場合は菌が多く見えますが細胞数は多くないこともあります。慢性期は入っているからでしょうか?でもこういった場合はグラム染色が役立ち、感染症の診断に役立つことも多いです。

投稿: 師範手前 | 2009年2月22日 (日) 19時37分

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




« 発熱、下痢、下腹部痛・・・・そしてキノロン | トップページ | 吸引痰もちゃんと採れてますか? »