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2008年1月25日 (金)

オランダの感染対策の話

昨日、HAICS研究会主催のオランダの感染対策の講演会に行ってきました。非常に関心することばかりで面白かったです。やはり、MRSA患者の発生率が2%以下というだけに制御は凄いかな?と思っていたのですが、意外に緩やかな気がしました。

関心した点というか、当院に足りなかった事項で組み込もうと思った事項に、入院時のカテゴリーを明確化することです。当院は、入院時(後)に発生した患者の感染リスクをカテゴリー化して、どのレベルでの感染対策が必要か決めれるシステムで運用しています。ただ、救急領域の持ち込みに関しては少し呑気な面もあったために、どうしようかね?と思っていました。

オランダですが

 カテゴリー1:MRSA確定者

 カテゴリー2:24時間以上、2ヶ月以下の外国での入院歴がある、もしくは24時間以内に カテーテルなどの処置をした人、開放性の膿汁がある人

 カテゴリー3:外来の透析患者

 カテゴリー4:危険因子なし

で、入院時にどのような感染対策をするか分けているようです。ただし、入院時にはスクリーニング培養を必ずするそうです。

上記の事項で例を上げると

 経管栄養をしている⇒カテゴリー3

 医療従事者⇒カテゴリー4(日本は3くらい)

になるようです。

元々、オランダ自体にMRSAが居ないので、医療従事者も居ないようです。医療従事者の場合は居たら直ぐ除菌、除菌出来ないと出勤停止だそうです。MRSA蔓延国の日本とは大きく違う点です。

面白いのは、人に居ないので、今度は家畜が対象になってきて、家畜関係の獣医などはカテゴリー2だそうです。大変ですね。日本人自体カテゴリー2になりそうです。

質問も多く寄せられましたが、勇気絞れず発言出来ませんでしたが、MRSAのスクリーニング培養が終わるまで個室から出れない場合もあると言われていましたが、4-5日も結果を待つようです。当院は24時間で白黒付けるのですが、進んでいるオランダらしからぬことを言っていました。

忘れていましたが、オランダは確かHIV感染防止に失敗しかけたと聞いています。それは、麻薬の注射器をリユース&回し打ちしていたという理由です。今は法律も改正になり、麻薬は合法だそうです。そういう理由から、近隣のMRSAの罹患率の高い国からの移入もあり、制御上問題になっていることもあるようです。麻薬と売春は合法だそうです。驚くべき理由です。

じゃあ、ひどい褥創のグラム染色でこんなん見えたらカテゴリー1になるのでしょうか?これで判るのもグラム染色の有用性かもしれません。

Photo ×1000

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コメント

興味深い話をありがとうございます。
なかなか学生だとそういった話を聞きにいけるチャンスもないので、貴重な情報です。
これからもいろいろと勉強させてください。

投稿: highgear | 2008年1月25日 (金) 17時57分

highgearさま

学生だとお知らせが無いと聞きに行けませんよね?でも学生だから行ってはいけないという理由はないので、可能なら参加されてはどうですか?

投稿: 師範手前 | 2008年1月28日 (月) 18時27分

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