成人眼窩の蜂窩識炎
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コメント
師範手前さま、おつかれさまです。
すっかり秋めいてきました、朝夕少し寒いくらいですね。
さて今回の症例ですが
>成人眼窩の蜂窩識炎、右眼の出血や疼痛、膿瘍形成を認め転院してきました。
起炎菌としてやはり多いものでは、ブドウ球菌(特に黄色ブドウ球菌)、連鎖球菌(肺炎球菌)などが多いでしょう。今回のスメアから、肺炎球菌かB群溶血連鎖球菌が疑わしいと思います。
眼窩蜂巣炎は急に重症化することも考えられ、細菌の培養結果、待ってられませんよね。
スメアからの起炎菌絞り込みは抗菌薬の大量投与に大変重要になると思います。
また、今回の症例など、副鼻腔炎や歯牙疾患などの関与ケースもあり、トマツから迅速な初期治療を決めることができ、これ使わなければ大変損ですよね。
投稿: 倉敷太郎 | 2007年10月15日 (月) 17時25分
倉敷太郎さま
眼窩蜂窩織炎の起炎菌
黄色ぶ菌、肺炎球菌、溶連菌色々あります。気付くのはグラム陽性球菌が多数です。黄色ぶ菌などはMRSAを含めて重要ですが、このスメアでも分かるように肺炎球菌や溶連菌が考えられるのは倉敷太郎さんもご理解して頂いています。今回連鎖球菌と判断できますが、果たして何群のかは難しいでしょう。ただ、臨床は溶連菌と聞くだけで有用、グラム陽性球菌と聞くだけで有用なので情報を共有するのが重要でしょう。
このスメアですがGBSにしては少し小型過ぎないでしょうか?また、染色性も悪いし。GASやGGSに見えませんかね?
投稿: 師範手前 | 2007年10月16日 (火) 01時14分
この症例も結局、ABPC3g・6h+CLDM600mg・12hで軽快しました。点眼はMFLXで実施。意外に成人の眼窩の蜂窩織炎は溶連菌があるようです。
投稿: 師範手前 | 2007年10月22日 (月) 09時07分