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2007年9月 5日 (水)

乳腺の膿瘍

今日の症例は乳腺のしこりがあったので来院されたケースです。

5ヶ月前に乳がんの手術をして外来で経過観察していましたが、先日から少ししこりのようなものが出来てました。特に発赤、腫脹も殆どなくエコー上ではlow densityで穿刺したら膿瘍でした。

依頼時には、診療科は外科で膿瘍記載あり、このスメアを見て主治医と話しました。主治医は『乳腺の膿瘍なんや』と言っていました。通常乳腺の膿瘍は口腔内の常在菌が多く出てくることが多く、スメアの長い連鎖や陰性桿菌が多く見えます。

今回は正直『黄色ぶ菌かな?』というのが感想ですが皆さんどうでしょうか?外来なんで抗菌薬は?って聞かれたら難しい質問ですね。とりあえずキノロン?マクロライド?テトラサイクリン?のどれかでしょうが。

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グラム陽性菌」カテゴリの記事

コメント

師範手前さま
塗抹上グラム陽性球菌のみ認められ、染色性や分裂の様子から黄色ブドウ球菌を一番に疑いますね。
外来なので内服薬を、第1選択薬は第1、2セフェム薬または広域ペニシリン第2選択薬としてはマクロライド、ニュ-キノロン、テトラサイクリンなどでしょうか。
CTM-HE、SBTPC、CAM、LVFX、MINOなど。

また抗菌薬4~5日目で有効でない場合は抗菌薬変更か、観血的外科処置が必要な場合もあるでしょうね。

やはり師範手前さま言われるように、乳腺膿瘍などでは、ブドウ球菌、連鎖球菌などが多く、当院でもMSSAがよく見られます。

投稿: 倉敷太郎 | 2007年9月 6日 (木) 17時04分

倉敷太郎さま、連日のコメントありがとうございます。

ところで今回の症例ですが、『染色性や分裂の様子から黄色ブドウ球菌を一番に疑いますね。』と言われるように、黄色ぶ菌かなと思い、CA-MRSAのことも考慮してMRSAのスクリーニング培地を挿入しました。
結果、MRSAスクリーニング培地(-)、血液寒天に白色、溶血なしでコアグラーゼテスト(-)の菌が・・・。そうですCNSでした。

通常乳腺の膿瘍なので黄色ぶ菌やα連鎖球菌を想定しますがそれは授乳期の問題で、そうでないような患者では黄色ぶ菌、バクテロイデス、CNSを疑うものだそうです。勉強になります。
バクテロイデスに関しては悪臭を伴うので採取時に判るようです。検査室でも培養時に判ります。
これはサンフォードガイド2007年度(日本語版)p14に記載があります。でもCNSとは・・・。意外ですが感染経路はやはりインプラントを挿入してなくても術後感染扱いになるのでしょうかね。皮膚常在菌のため微妙です。
サンフォードガイドには外来の場合はMRSAの可能性があるかないか分けていますが、分けれない場合はVCMの注射のようです。それ以外の外来では、STなどですがSTDSとの記載がありますので本邦ではSTの容量が少ないのでどうなんでしょうかね。
でも今回はスメアで判る可能性が判りました。
この患者は症状でいうと、急性と捉えても良いのですが発赤も少ないので臨床症状も聞くことが本当に大切です。

投稿: 師範手前 | 2007年9月 6日 (木) 20時19分

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