アーチファクトにとったらあきません
喀痰を見ていますと、菌以外にも色々見ることがあります。
以前にも掲載していますがグラム染色の基本的な姿勢は
①グラム陽性か陰性かの確認(言い換えれば外膜の存在)
②種類の分別(ぶどう状、連鎖状など)
③起炎菌の推定
④炎症の状態(治療経過の観察など)
です。熟練度で①→④まで進んでいくとは思います。
また、ここまでできる場合もありますが
⑤悪性の判定http://gram-stain-id.cocolog-nifty.com/blog/2007/04/post_4fa1.html
に加えて、疾病により出現するものがあります。
スメアはクルシュマンの螺旋体ですが、気管支喘息のときに出現して細胞診で観察されるものです。グラム染色でもこのように青みがかったもので確認できますが、単に脱色不良のようにも見えます。
みなさんこんなんも観察していますか?
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コメント
http://blog.goo.ne.jp/23c2230/e/c1a1bf6e41eb93fff8c51fba9e1d7b46
のあんずの呼吸に、Capnocytophagaを載せました。
師範様、何かコメントいただければと思います。
大事な点などコメント下さい。
関係ない話題ですいません。
投稿: Kanpo-Master | 2007年9月 7日 (金) 22時55分
Kanpo-master さま。簡単ですがコメントさせて頂きました。珍しい症例ですね。人以外の病原菌まで覚えるのは大変です。知人に鯉の膿瘍調べて抗菌薬投与された方いらっしゃいますが知らない菌ばっかり出て来たようです。一応分離同程するのもスゴイですが…
投稿: 師範手前 | 2007年9月 9日 (日) 14時46分