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2007年7月 6日 (金)

髄膜炎です

明日は京都で第20回臨床微生物迅速診断研究会に行ってきます。微生物検査の中でもPCRなど迅速診断について考える研究会で今年で20年目です。「annai.pdf」をダウンロード

臨床微生物迅速診断研究会HP http://www.jarmam.gr.jp/ 質問箱面白いですね。

グラム染色も迅速診断ですが、今回演題ないようです。残念です。

ところで今回の症例を下記に示します。

22歳男性。脳腫瘍の手術後2週間です。発熱があり、血液培養を実施するも陰性。WBCやCRPの上昇も認めずただ発熱のみ・・・。スパイク状なので感染は確定的です。一応髄液の検査も出して下さいとICTからコメントしました。翌日、VPシャントのポート部分より髄液採取しましたが、細胞数43/mm3、糖66mg/dlです。細菌スメアでこんなの見えました。アーチファクト?と思い再度染色しましたがこのスメアです。何菌でしょう?主治医にどういったコメントしまししょうか?雑菌?起炎菌? むむむむっ・・・。

また、培養時の注意点は?

菌名くらいは分かりますよね。ちゃんとガイドラインなどには記載されていましたよ。

400_10 ×400

600_12 ×1000

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グラム陽性菌」カテゴリの記事

コメント

はじめまして.コメントさせていただきます.
ノカルジアを疑います.
脳腫瘍であることから考えても起炎菌として報告するべきだと思います.培養には時間がかかりますので,臨床側へそのこともコメントしておいたほうがいいでしょう.炭酸ガス培養の方が比較的早いのと,MGITを採用している施設であれば,この方法も早く発育してきますよ.
それにしても患者さんの様態が心配になりますね.
迅速診断研究会はどうでしたか?個人的に好きな学会の一つです.今後とも宜しくお願いします.

投稿: 先生 | 2007年7月 7日 (土) 16時05分

わたしも初めてコメントさせていただきます。
まだ新人検査技師で細菌検査には携わっていませんが、細菌が大好きで個人的に色々勉強してます。

グラム陽性桿菌+髄膜炎=Listeriaを疑ってしまいました!
でも先生さまのコメントを読んで「なるほど」って思いました。

投稿: 彩純 | 2007年7月 8日 (日) 00時00分

先生さま、彩純さまコメントありがとうございます。

まず、先生さまへの確認ですが
『脳腫瘍』と『脳膿瘍』と間違ってしませんでしょうか?確かに『脳膿瘍』であれば直ぐに報告→抗酸菌培養を実施すべきでしょう。ただし、今回は脳腫瘍術後のVPshuntに起因するものになりますので、ノカルジアの確率は低いと思います。ヒントはVP Shuntです。

純彩さま
グラム陽性桿菌+髄膜炎=Listeriaですか。良い考え方ですね。でも違います。Listeriaが検出される臨床背景には小児患者、もしくは高齢などの免疫低下の場合で乳製品も含めた飲食歴がある場合など侵入経路が特定される場合が多いです。常在菌ではないので。Listeriaですがもう少し小型の短桿菌(また違う記事で掲載しますね)で分岐がないので違います。細胞分裂の形態が異なります。ヒントはVPshuntです。

なのでヒントはShunt感染と想定されるものですので侵入経路などは,Shunt感染ですが判り難いため他の事例で示しますが、CVカテの起炎菌の場合は多い菌はどういった侵入経路が考慮されますか?VP shuntとて同じことになろうかと思いますが・・・。

菌が決まれば、治療どうしましょう?感受性する抗菌薬は?

投稿: 師範手前 | 2007年7月 9日 (月) 18時51分

脳膿瘍と勘違いして話を進めていました。グラム染色性も分かりにくい菌ですし、ノカルジアで突っ走りすぎ(汗)
 気持ちを切り替えて・・・
 コリネバクテリウムなど、皮膚常在菌が入り込んだ可能性が考えられます。グラム染色像では、重なったGPR・・・勿論プロピオニバクテリウムなどの分岐したGPR嫌気性菌も視野に入れて培養を進める必要があるでしょう。
 VPシャントは腹部と繋がっているのが一般的ですが、こういった腹部に住み着いている菌も進入するケースもありますので、きちんと培養を進めて同定したいですね。とりあえず、ここまでにしておきましょうか。
 治療ではコリネなどの場合VCMの髄注なども有りでしょうか・・・
 

投稿: 先生 | 2007年7月11日 (水) 00時20分

先生さま
追加コメントありがとうございます。
VPシャント感染は色々な菌が出てきますよね。当院でもアシネトバクター、腸球菌、B群溶連菌など多彩です。でも、VPシャント感染に関するいくつかの文献(Jpn.J.infect.Dis.57,44-48.2004やCID 2004,39,1275)にはCNS(特にS.epidermidis)、S. aureus,NF-GNR,P.acnesとの記載もあります。初期治療はVCM+CFPM or CAZ or MEPMとありますのでP.acnesではVCMが適当なのでしょう。Corynebacteriumに関してもVCMは効果的(感受性検査必要ですが)と推測されますが、2-3g/4回/日になりますのでかなり高濃度になります。TDMしても以外に中毒域にならないですよ。

投稿: 師範手前 | 2007年7月11日 (水) 19時25分

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