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2007年6月21日 (木)

閉塞性胆管炎の胆汁

症例58歳男性。閉塞性胆管炎疑いで他院から転入。救急の時間帯なのでとりあえず血液培養が提出されました。翌日外科手術を実施予定ですが、今晩は保存療法のままにしました。これは胆汁のスメアです。他院では初期治療にCMZを投与していたようです。スメア見てどう思いますか?当院での初期治療として抗菌薬はどうしましょう?CMZをDoしましょうか?

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グラム陰性菌」カテゴリの記事

コメント

胆汁と考えるからしんどいのじゃないでしょうか?
まずCMZを前医で投与されている背景は、胆肝疾患なので胆汁中に移行の良い抗菌薬を選択しているとは思いませんか??胆汁移行の良いセフェムはCMZ、S/C、CTRXなどでしょうか?抗菌薬適正使用の考えより、広域でないのはCMZと思われるのでCMZを選択したのでしょう。(考えすぎですか?)
菌の延伸があると言う事は?どうでしょうか?尿に置き換えるのであればコメント可能ですよね?

投稿: 師範手前 | 2007年6月25日 (月) 20時41分

こんにちは.
グラム陰性桿菌(一部延伸あり)ですね.
延伸がある,というのはどういうことなのでしょうか.一応効いている(フィラメント化)と判断してよいのでしょうか.
このケースのCMZの選択については別にいいんじゃないかと思います.胆道移行に関しては私はあまり気にしたことはありません.Sanfordなどをみて決めています.
稀にBacteroidesなども起炎菌となりうると思うので,それもCMZで良いかな,と思う理由です.
ただ一点,Enterococcusが起炎菌であれば,CMZは無効なので,そのあたりに議論の余地がありそうです.
重症患者ならばE.faecalisに効果の期待できるIPM/CSを選ぶかもしれません.グラム染色ではグラム陽性球菌がないので否定的ですが.
いずれにせよ,内科的保存治療では治療が難しいかもしれないので,それも抗菌薬の選択にそれほど執着しない理由の一つです.

投稿: ID conference管理人 | 2007年7月 4日 (水) 08時20分

ID conference管理人さま
ご無沙汰しています。コメントありがとうございます。
さて、一部延伸あるのでβラクタムの効果が伺えます。でも培養すると発育してきます。死に底無いです。なので耐性菌の可能性も示唆されます。特にEnterocacter,Citrobacterなどの2世代セフェムに自然耐性を示す菌に多く見られます。
なのでCMZの評価はどうかな?と思いましたが、臨床的には問題ない状況が多いのでしょうか?菌検査ばかりしていると、伸びた桿菌が発育すると気持ち悪いものですよ。なので私は3世代へのescalationかキノロンなどへのスイッチをしてもらうようにしていますが邪道ですかね。確かに腸球菌が見えれば話は別ですが。AOSCで腸球菌の出る場合は予後が悪いという内部データが出ています。秋の感染症地方会で発表予定です。原因別にも整理しましたが、やはり内科的にも限界ありますね。

投稿: 師範手前 | 2007年7月 4日 (水) 21時36分

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