骨髄炎の術後・・・
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コメント
いつもありがとうございます。
さて、グラム染色は初心者のため、詳しいことはわかりませんが、少なくともグラム陰性の双球菌(もしくは桿菌)が強拡の写真から分かります。一部、グラム陽性の球菌(?楕円形に見えます)も見える気もしますが・・・。
とりあえず、リネゾリドはグラム陽性菌に対して抗菌活性を持っているようなので、グラム陰性菌に対しては何か他の抗生剤を使ったほうがいいのでは??骨髄炎術後ともなれば在院日数も短くないでしょうから、いわゆる病院感染の起因菌として考えられる”SPACE”、特に緑膿菌はカバーした方がいいのではないでしょうか?
Ccrが低いようですが、リネゾリドは基本的には腎機能によるdoseの調節が不要なようですが、何か新しい薬剤(肝代謝薬剤を除く)を加えるとなると、doseに配慮が必要だと思います。
なんだが、抽象的なことばっかりになってしまいましてすみません。
投稿: takky | 2007年5月 6日 (日) 22時42分
takkyさま コメントありがとうございます。
グラム陰性菌が確認できればLZDが効果無いのは判りますよね。なので、LZDやVCMなどのMRSAへの抗菌薬が無効であることを臨床側へ伝えなければならないと思っています。腎機能低下の患者ですが、CCR24なので状況によればHDになりますので、グラム陰性菌への抗菌薬も腎機能に影響しにくいもの、HDの影響受けにくいものが投与は簡単だと感じています。ただし、投与量が調整できる狭域抗菌薬に超したことないのですが。整形外科なのでぶ菌などの陽性球菌を中心とした感染症が多いのでグラム陰性菌の場合はICTなどから助言が必要になってくるのではないか?と感じています。
takkyさまの言うとおり、グラム陰性菌でやや湾曲していますが、染色が一面に綺麗で濃く染まっていますので腸内細菌?と思われますが、陰性桿菌であれば緑膿菌も含めたカバーが必要になってきます。ただ、このように洗浄が上手くいっている場合に関しては抗菌薬の投与は菌が決定してからで良いのではと思いますので、翌日には腸内細菌か緑膿菌かどうかおおよそ推定可能であるので翌日まで待てる状態であれば翌日まで待つと良いと思っています。どうでしょうか?コメント下さい。
投稿: 師範手前 | 2007年5月 7日 (月) 12時10分
いつも勉強させていただいております。
一般的には留置されたドレーンから得られた検体の培養は「ご法度検体」(by青木眞先生)です。定着菌・汚染菌が検出されうるため結果の解釈に困るからです。ただし、本ケースのように塗沫鏡検をきちんと併用して考えれば有用かもしれません。特にある種の菌が塗沫でも単独・優位に見える場合など・・・またこのケースのスメアでは陰性桿菌が貪食されているようにも見え(違いますかね・・師範手前さま)その場合真の起炎菌である可能性が高いと考えます。
本ケースでは1日を争う状況ではなく、骨髄炎はAcute diseaseというよりもじっくり取り組むべきものと考えますので必ずしも塗沫の段階でGNR広域カバー薬を併用しなくとも全身状態が許せば同定感受性結果をみてからでもよいのでは・・・と思います。
投稿: 総合内科医志望 | 2007年5月10日 (木) 00時18分
さて、ドレーンからの採取物ですが評価できるかどうかが焦点になるという適切なコメントありがとうございます。検査室はそういったことを的確に判断し切れていないのが現実だろうと思います勉強になりますね。なぜそのようなドレーンから採取されているのか?などICTラウンドの時に聞いてみるのも1つの見識が広がるチャンスかもしれません。検体採取から始まる検査データの管理です。今回はこのような状況であってもしっかりとした貪食もあり起炎菌の判断材料になりうるのか疑問に思いました症状は落ち着いている場合でしたら同定感受性を待っても良いでしょうね。僕もそう思っていますし、サンフォードにはたしかそういう書き方をしていたと思いますが確認してみます。
投稿: 師範手前 | 2007年5月10日 (木) 01時16分
培養するとProteus mirabilisでした。へえ~と思いますが、マニュアルには記載がありました。もう一つへえ~と思いました。サラセミアでは考慮とありました。因果関係あるんでしょうか?
投稿: 師範手前 | 2007年5月16日 (水) 19時25分