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2007年4月19日 (木)

グラム染色の限界はどこまでか?

本日はこれといってないのですが、グラム染色の限界について考える標本です。2例あります。二つとも胸水です考えてください。

その①1_3(400倍)

57歳女性。基礎疾患は悪性リンパ腫。胸水貯留のため転院で来院されました。血性のどろっとした胸水が提出されましたが、悪臭はありません。セフゾンを常時内服されているような患者です。簡単なデータはWBC97,100/μl,CRP2.0mg/dl,TP5.7g/dl,Alb3.3g/dl。CEA, シフラは未測定。

その② (200倍)

2_2

65歳男性。呼吸困難のため来院。肺レントゲン像にて異常陰影あり。胸水の貯留も認めたので採取した。その時の標本です。特に抗菌薬の投与を受けていないとのことです。WBC6,700/μl,CRP3.2mg/dl,TP7.3g/dl,Alb3.2g/dl。CEA42.1, シフラ11.2。

細胞診は少し時間がかかるので明後日結果が出ます。さあどうしましょう?どういうコメントされますか?

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コメント

標本から、細菌はわかりませんでした。
嫌気性のグラム陰性桿菌は、染色性が悪いことがあると聞いたことがありますが・・・。
胸水ですので、抗酸菌染色をしてみようかと思います。

投稿: ha-s | 2007年4月20日 (金) 16時25分

抗酸菌染色ですか。いいアイデアと思います。ただ、菌を見るより今回は背景を観察して下さい。先生は何を意図して検体を提出してるかですよ。1つめなんかは感染であんなに白血球上がるでしょうか

投稿: 師範手前 | 2007年4月20日 (金) 23時18分

その2はおそらく肺癌による癌性胸膜炎と見ました.
細胞質に空胞状の染まらない部分があり重なってみられることから腺癌を疑いました.

投稿: 佐藤元美 | 2007年4月22日 (日) 18時46分

佐藤先生
コメントありがとうございます。
腺癌細胞様ですか。確かに悪性細胞の所見は出ていますので癌性胸膜炎を疑うものになります。癌細胞の種類は明確に判りませんので細胞診の結果になります。確かに細胞質に空胞を伴う核の大小不同の細胞が確認できます。中皮細胞ではなさそうな像なので扁平上皮/腺上皮由来の悪性細胞になろうかと思います。細菌検査ではR/Oで出てくることが多いので翌日の培養結果の判定に有用だと思います。尿沈さでも同じような考えになります。また、パパニコローなどを載せたいと思います。細菌が出ない、見付からないというのも有用な情報になろうかと思います。

投稿: 師範手前 | 2007年4月23日 (月) 12時02分

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